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2014/01/29   
i-フィルター   

フィルタリングを活用して無理のないネット依存対策を

ネット依存は「12人に1人」「成績は低下」という調査結果

昨年8月に発表された厚生労働省の助成による調査(研究班代表は大井田隆日本大学教授)によると、ネット依存の中高生は全国で推計51万8千人にも上ります。これは、「中高生の12人に1人がネット依存」という衝撃的な数値です。(※1) この数値の正確性については複数の研究結果が待たれるところですが、スマートフォンやネット接続機能を持つ音楽プレーヤーやゲーム機などの普及により、子どもたちがネット依存に陥りやすい環境になりつつあることは多くの人が感じているのではないかと思います。

さらに昨年12月には、文部科学省から「インターネットを1日4時間以上する小中学生の成績は下がる」との調査結果も発表されました。(※2) 学校や通信教育へのタブレットやスマートフォンの導入が急速に進む一方で、それらの機器でだらだらとインターネットを使ってしまわないための対策も同時に導入しないと、学習効果はむしろ悪くなってしまうということが調査結果としても明らかになったわけです。

ネット依存が身近なものになってしまった2013年

「ネット依存が増えている」ということや「ネット依存は成績低下に繋がる」ということは、今までも言われており目新しいことではありません。しかし、今までは一部の子どもがパソコンのオンラインゲームなどにハマってしまうようなことがネット依存として語られることが多かったのに対して、2013年はネット依存が「パソコンはあまり使わない普通の子どもたち」にとっても身近なものになってしまった年だと言えると考えます。

なぜなら、2013年にはスマートフォンやネット接続機能を持つ音楽プレーヤーが普及し、それらの端末でLINE・Twitter・FacebookといったSNSを利用することが、ごく普通の子どもたちの間で一般的になったためです。上記の厚生労働省や文部科学省の調査結果も、普通の子どもたちのネット利用環境が変化してきたことの表れのひとつだと言えるのではないでしょうか。

「試行錯誤する子どもたち」と「無関心な保護者」という構図

当然、SNSの利用そのものは悪いことではありません。むしろ、それらを上手く使いこなすことで豊かで楽しい社会生活を送れるようになるサービスですし、それを肌感覚として理解している子どもたちがSNSを積極的に利用するのは自然なことです。

また、子どもたちにとってのSNSは、大人にとっての電話やメールのようなコミュニケーションのインフラになっているため、使わないわけにはいかないという側面もあります。SNSに依存などの危険性があるとしても、子どもたちは試行錯誤しながら上手く使いこなそうとしています。

一方で、多くの保護者はLINE・Twitter・FacebookといったSNSを使っていないために関心も薄く、そこに潜む問題や必要な対策についてはほとんど知らないといった状況です。これは、教育という側面からは望ましい状況ではありませんが、自分が使っていないサービスに関心を持つというのは難しいため、なかなか悩ましい問題でもあります。

無理せずネット依存対策をするためのフィルタリング活用法

全ての保護者がSNSの達人になって子どもたちに使い方を指南できるのであれば問題は解決するかもしれませんが、残念ながらそれは無理でしょう。仕事や家事などで忙しい保護者がSNSについて学ぶ時間はどうしても限られてしまいますし、次々と現れる様々なSNSについていけないという声を多くの保護者から聞きます。

そういった保護者には、様々なSNSを完璧に理解しようとするのではなく、無理せずに子どもを守れる環境を用意してもらうことが大切だと考えており、それが「フィルタリング」の大切な役割のひとつでもあります。

具体的にやっていただきたいことはたったひとつです。「子どもがどうしても必要だというSNSだけを許可して、それ以外のSNSはフィルタリングで禁止する」ということだけです。

例えば、LINEだけを許可して他のSNSを禁止したとします。そうすると、学ぶべき依存の対策はLINEに関することだけに絞ることができますので、家庭でのルール作りも楽になります。利用方法もLINEに絞って学ぶことで、例えば「ID検索をオフにする方法」や「友だちの自動追加をオフにする方法」などを比較的容易に知ることができると思います。
(詳しくはLINE安心安全ガイドをご覧ください。)

ここで大切なのは、フィルタリングで「サービスを使わせるか使わせないかを制御する」と考えるのではなく、「利用するサービスを絞ることで問題への対策を容易にする」という考え方です。

「i-フィルター」はウェブフィルタリングとアプリフィルタリング(※3)の機能で利用するサービスを絞ることにより、子どもたちを守るための対策を容易にすることができるサービスです。お子さまのネット依存対策として何をすれば良いか分からないという方は、お子さまの利用するSNSを必要なものに絞ることから始めてみてはいかがでしょうか。
<「i-フィルター」製品担当:工藤>

「i-フィルター」の詳細は製品紹介ページをご確認ください。

有害サイトフィルタリングソフト「i-フィルター」