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2017/09/29   
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中堅・中小企業向けの税制優遇措置をうまく使ってセキュリティ対策の強化を!

中堅・中小企業向けの税制優遇措置をうまく使ってセキュリティ対策の強化を!

中堅・中小企業の設備投資に対する税制優遇措置

ちょうど1年半ほど前に、以下のようなタイトルのコラムを公開しました。
「中堅・中小企業の情報セキュリティ投資に優遇税制が適用されるって知ってました?」
その内容を要約すると、国が定める「中小企業投資促進税制(中促)の上乗せ措置」という制度を活用し、中堅・中小企業が情報セキュリティ機器を導入する際に税制優遇措置を受けられることを紹介したものでした。

実はこの制度、2017年3月いっぱいをもって廃止となりました。しかしその後継に当たる制度が中小企業庁から出されており、同年4月1日から施行されています。その内容は多くの面で旧制度を引き継いでいますが、幾つかの点で内容が拡充されており、多くの中堅・中小企業や個人事業主にとってさらに多くのメリットを享受できるようになっています。そこで本稿では、あらためてこの制度が中堅・中小企業にもたらすメリットについて紹介してみたいと思います。

4月から新たにスタートしたこの制度は、「中小企業経営強化税制」といいます。平成29年度税制改正で新たに設けられたもので、中堅・中小企業の設備投資に税制優遇措置を与えることによって設備投資意欲を喚起し、ひいては国全体の景気浮揚を後押ししようというのがその主な目的です。

この制度は、2016年7月1日に施行された「中小企業等経営強化法」がベースになっています。この法律では、中堅・中小企業が人材育成や設備投資の取り組みを「経営力計画向上計画」にまとめ、事業所所轄大臣の認定を受けることで固定資産税の軽減や金融支援を受けられるようになるというものです。中小企業経営強化税制も、こうした優遇措置の一環に位置付けられています。

中小企業経営強化税制の具体的な内容は、基本的には旧制度(中促の上乗せ措置)を踏襲しています。2017年4月1日から2019年3月31日までの間に取得し、事業に利用した設備に対する投資が税制優遇措置の対象となり、個人事業主もしくは資本金3,000万円以下の企業であれば「即時償却または10%の税額控除」が、資本金3,000万円以上1億円以下の企業は「即時償却または7%の税額控除」が受けられるようになります。

加えて、新制度では旧制度と比べ、優遇措置の対象設備の範囲が広くなっているほか、設備の種類によって手続きが異なっています。これらの点については中小企業庁から詳しい資料が公開されていますので、もし具体的に同制度の適用を検討する際にはあらかじめ念入りに確認されることをお勧めします。

  1. 経済産業省 中小企業庁の中小企業等経営強化法に基づく税制措置に対応

中堅・中小企業が本格的なセキュリティ対策に乗り出すチャンス!

ちなみに設備投資というと、多くの方が建物や生産設備などを真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、中小企業経営強化税制は中堅・中小企業の収益向上や生産性向上に役立つ設備一般を広く対象にしており、その範囲は多岐に渡ります。しかもその中には、サーバーやソフトウェアといったIT設備も含まれています。つまりこの制度を利用することで、これまでITを使った生産性向上の取り組みに遅れを取ってきた中堅・中小企業が、一気に遅れを取り戻せる可能性があるのです。

例えば中堅・中小規模の製造業では、何十年に渡って同じ基幹系システムや生産管理システムを利用し続けていることも珍しくありません。そんな企業が思い切ってシステムを刷新し、事業環境の変化に迅速に対応できる経営基盤を整備する上では、今回の中小企業経営強化税制は好機だといえるでしょう。

また、近年のIT投資で欠かすことのできない領域の1つに「情報セキュリティ」があります。大手企業による情報漏洩事故は相変わらず後を絶ちませんが、大きく報道はされていないものの、実は中堅・中小企業もサイバー攻撃の格好の標的となっており、特にここ数年で被害が急増しています。

しかし多くの中堅・中小企業では、ただでさえ乏しいIT予算の中でも、特に情報セキュリティ関連の投資は優先順位が低く置かれ、なかなか思い切った投資に踏み切れないのが実状でした。そんな企業にとって今回の税制優遇措置は、これまで「見て見ぬふり」をしてきた自社の情報セキュリティ対策の不備に、本格的にメスを入れるチャンスだといえるでしょう。

ただし、世にあるすべてのセキュリティ機器がこの制度の対象になるわけではありません。あくまでも、制度が定める要件に合致した一部の国産製品のみが制度適用の対象となります。その1つが、弊社が提供するセキュア・プロキシ・アプライアンス製品「D-SPA」です。「D-SPA」は、国内実績No.1のWebフィルタリングソフト「i-FILTER」の機能が利用できるアプライアンス製品で、企業の従業員がインターネット上の危険なサイトにアクセスしてマルウェアに感染したり、業務と関係のないサイトへのアクセスで生産性を低下させることがないよう、社内からインターネットへのアクセスを効果的に制御・監視できます。

さらには、サイバー攻撃で利用されるC&Cサーバーとの通信を自動的に検知・遮断したり、SSL通信の内容を可視化するなどして、巧妙な標的型攻撃から自社システムを効果的に守ってくれます。情報セキュリティ対策に多くの予算や人員を割くことができない中堅・中小企業にとって、ベストマッチの製品だといえるでしょう。弊社サイトの製品ページでは、同製品についてさらに詳しく紹介していますので、興味をお持ちの方はぜひご参照ください。

  1. 純国産Webセキュリティ・アプライアンス「D-SPA」製品情報

<「D-SPA」製品担当:遠藤>

制度適用対象「D-SPA」の詳細は製品紹介ページをご確認ください。

セキュア・プロキシ・アプライアンス「D-SPA」