導入の理由は、実績とコスト、そして日本語データベースの充実
平成15年(2003年)に静岡市と清水市が合併することが予定されており、違法・有害サイトをブロックするフィルタリングソフトは、この合併の時期に検討されました。既に清水市が「i-FILTER」を導入していたため、合併後の静岡市でも同様に導入することとしました。
「i-FILTER」の導入の決め手は、製品を統一して導入したほうがコストの面からも、運用の面からもよいうえ、日本語データベースが非常に充実しているという点などが評価の決め手となりました。
「i-FILTER」の導入によって職員の意識が変わりました

システム管理課 星さん・秋山さん
情報政策課 関さん
導入前の段階では、インターネットへのアクセスは、「その都度、職員一人一人が意識していればよい」という考え方が主流でした。
ところが、導入検討の際の調査によって、「意図していなかったにもかかわらず、業務に関連のないサイトにたどり着いてしまった」といった声や、「危険なサイトと気付かずにアクセスしてしまい、ウイルスが検出されてしまった」という声があることが分かりました。こうした職員の声も製品導入の後押しになりました。職員にとって、「i-FILTER」の導入は、「未知のサイトに不用意にアクセスすることのリスク」、「不要なアクセスを避けること」を再認識するよい機会となったように思います。
常に職員の声に耳を傾け、適宜対応していく体制をとっています
導入以降もそれほど大きな混乱はありませんでした
もちろん、導入の際には、現場の抵抗感がなかったとはいえません。ポリシーを細かく策定できるまでは、各課と調整をしていく必要もありました。 「i-FILTER」の導入によって、これまで見ることが出来ていたサイトが、突然見られなくなるケースもあるため、各課の事情によっては「なんとかならないか?」といった相談も寄せられました。
こうした要望に対しては、情報政策課への「申請手続き」を行うことで対応する体制をとっております。この手続きが功を奏して、導入以降それほど大きな混乱はなく稼動・運用をさせていただいております。
申請に対応と同時に、職員にインターネット上の危険について説明しています
ブログの情報や薬物の情報も、業務に必要があれば閲覧できる体制です
業務上の理由から、「特定のサイトを見せて欲しい」という申請は存在します。そのような場合には、申請はすべて情報政策課へ届きます。昨年の申請は36件ありました。
とはいえ、36のサイトしか申請がなかったという計算ではありません。1件の申請の中に、閲覧を希望するサイトが複数含まれていることもありますので、サイトの数は申請毎にまちまちです。特に最近は、個人がブログを通じて情報を発信できることから、ブログに書き込まれた情報を確認するといった必要も多くなりました。
また、市役所の仕事は多岐に渡るため、一部の部署では、薬物、ギャンブル、宝くじなどの情報を得るために、関連するサイトを確認する必要も生じることもあります。
こうした各課の要望に対して、申請の都度、「ブログ、掲示板への書き込みは不可」であることや、「ウイルスなどに感染する可能性」についての注意喚起をしています。それらによって、運用上の煩わしさのようなものはほとんど無く、スムーズな対応ができているといえます。
インターネットに氾濫するリスクを職員に理解してもらうために役立ってます
ウイルス対策のようなセキュリティ対策にも繋がっているように思います
違法・有害サイトをブロックする「i-FILTER」の導入は、インターネット上に氾濫する危険な情報の存在を、職員に理解していただくためにも役立っています。実際にブロックされて、理由を確認することによって、危険なサイトの存在に気がつくこともあるようです。また、インターネット環境の安全性という面でも効果が上がっています。
一例ですが、役所内のパソコンに表示されるウイルスのアラート件数が大幅に減ってきているのです。 これは、危険な情報を掲載しているサイトに不用意にアクセスしなくなった結果だと思います。危険な情報を掲載しているサイトをそもそも閲覧しないことで、ウイルス対策にもなっているのだということを感じました。導入してから数年経ちますが、インターネットの普及が進むにつれて、確実にインターネット上の危険情報も増えています。「i-FILTER」はそうした危険への対策として、今後も活用していきたいと思います。