国内外で大きなシェアを持つ前川製作所
携帯電話リプレースで、スマートフォンを選択

主任 山本 真 氏
東京・深川に本社を構える前川製作所は、産業用冷凍機を中心に機械製造業をグローバルに展開するモノづくり企業です。1924年の創業以来、製造・施工・アフターサービスに至るまで、一貫したトータルソリューションを国内外に提供し、着実な成長を続けています。
同社では、BCP対策としてプロキシ版の「i-FILTER」を2011年より導入し、活用してきました。そして、2013年12月の社用携帯電話のリプレース時には、これまで使用していたフィーチャーフォン1100台とデータ通信カード280台をすべてスマートフォンへ移行し、「i-FILTER ブラウザー&クラウド」を導入しています。
そこでまずは、同社インフラ事務管理グループ主任の山本真氏に、スマートフォン導入の経緯について伺いました。
「もともとは、東日本大震災が発端です。震災時、幸いにして人的被害はなかったのですが、従業員や工場、営業所の安否はもちろん、お客様の冷凍機故障の情報すらすぐには集められませんでした。しかし、あらゆる連絡手段が絶たれていた中、パケットは繋がっていたという現実がありました。また、データカード契約数削減の狙いもあり、スマートフォンを選択したのです」。
携帯電話切り替えプロジェクトを発足
スマートフォン最大の不安はセキュリティ

2011年の震災時の経験を踏まえ、次期リプレース時には安否確認や、お客様の産業用冷凍機の故障状況確認なども素早く行なえる、スマートフォンの導入を決めていたという同社。2013年5月より、社内の携帯電話移行プロジェクトを発足し、導入を進めてきました。スマートフォン導入にあたり、どのような点を重視されたのでしょうか。
「まずはOSの選択です。iPhoneは国内でのシェアは高いのですが、海外では圧倒的にAndroidのシェアが高く、さらに防水機能を搭載した機種が出ていました。当社の業務では、冷凍機の中に入ることも多いため、防水機能は必須です。また、海外出張時に使用することも多いため、結果的にAndroidを選択しています。とはいえ、やはり不安なのはセキュリティ面です。管理側にとっては、ガチガチに固めた方が楽ですが、安否確認にも使用したいという目的もあるため、コミュニケーションツールまでふさぐわけにはいきません。そこで、柔軟な設定ができるセキュリティ対策ソフトが求められました」。
東京ビッグサイトで開催されたITイベントに何度も足を運んだと語る山本氏。その会場で、「i-FILTER ブラウザー&クラウド」と出会ったのです。
機能面はもちろん、予算ともにクリア
「i-FILTER ブラウザー&クラウド」の導入決定

グッドデザイン賞も受賞している
スマートフォンの企業使用においては、不正アプリなどの導入を防ぐため、MDM(Mobile Device Management)と呼ばれるモバイル端末データ管理ソリューションの導入が必須となります。その上で、フィルタリングソフトやセキュアブラウザーを導入する手法が一般的ですが、導入日がずらせないという状況もあり、まだ選択肢は少なかったと山本氏は振り返ります。
「最終的に当社が必要とするニーズにフィットするソリューションは2種のみでした。個人的にはプロキシ版の「i-FILTER」で使い慣れていますから、同じほうが管理しやすいだろうと最初から考えていました。イベントで管理画面も見せていただいていたので、プロキシ版同様、カテゴリやユーザグループ別、さらには曜日や時間によって設定を変えて安全なブラウジングができることを知っていたのです。しかし当社ではスペックだけでなく、コスト面も重視します。とにかく5月の末頃には企画書を書き上げ、社内調査機関に最終決定をゆだねています」。
結果的に「i-FILTER ブラウザー&クラウド」の導入が決定し、2013年12月のリプレース時より、運用を開始しています。
使いやすくマニュアルいらず。低コストでそれ以上のパフォーマンスを実感

スマートフォン導入時に、苦労された点を伺いました。
「一番苦労したのは、スマートフォンの使用経験がない社員への操作レクチャーですね。当社には、希望さえあれば定年以降の社員も活躍できる土壌があります。
そのため、これまでプライベートで使用していた若年層の社員と、80代など年配の大先輩との間で、機器への慣れに大きなギャップがありました。
そこで、「i-FILTER ブラウザー&クラウド」の設定でグループ分けを行い、セキュリティレベルを変えて対応しています。最初からセキュリティを固めてしまうと、使用経験のない方にとって、スマートフォンが「使いづらい機械」のまま終わってしまう懸念がありました。
そこでとにかく先輩方には、プライベートでもたくさんいじってもらい、まずはスマートフォンに慣れて欲しいと考えました。ある程度フィルタリングを緩くしても、「i-FILTER」には独自の脅威情報サイトデータベースが充実しているため、本当に危ないところには接続できません。やはり大きな安心感がありますし、こうした柔軟な設定ができるのも「i-FILTER ブラウザー&クラウド」ならではです」。
管理面についても、山本氏は絶賛します。「通常、新しいソリューションを導入するときは、運用管理マニュアルが必須です。しかし「i-FILTER ブラウザー&クラウド」には、マニュアルは一切不要でした。プロキシ版の導入時と同様、管理画面も直観的でわかりやすく、管理者教育はほぼ不要だと感じています。結果的に工数の削減ができたことも大きなメリットでした」。
スマートフォンを使ったテレビ会議やタブレット導入を視野に
グループ別の柔軟な設定はもちろん、ログ管理も可能な「i-FILTER ブラウザー&クラウド」。
「低コストでそれ以上のパフォーマンスを実感している」と山本氏は評価します。最後に、今後の展開についてお伺いしました。
「まずはスマートフォンに慣れていただき、段階的にポリシーを見直してセキュリティ強度を上げていきます。さらに今後は、スマートフォンを使用したテレビ電話を導入する予定です。万一の機器故障などの緊急時も、現場を映像で見ることが出来れば、必要な部品を持って現地へ行けるようになるため、素早い対応が出来るようになります。また、タブレットの導入も視野に入れており、ITによる業務革新を今後も引き続き進めて行きたいと考えています」。
安心して業務に集中できるIT環境の提供を、「i-FILTER ブラウザー&クラウド」は末永くサポートしていきます。
社内のあらゆる端末を一元管理!
「i-FILTER ブラウザー&クラウド」

iOS/Androidを搭載したスマートデバイスから、デスクトップPCを含むWindows端末まで、社内外のあらゆる端末を一元管理できるクラウド型のWebフィルタリングサービスです。「業務外利用の禁止」はもちろん、「情報漏洩のブロック」、「アクセス状況の把握」など業務効率化とセキュリティ対策を1つの製品で提供します。さらに、スマートデバイスではWebアクセスデータを端末に残さないセキュアブラウザー機能によって、端末の盗難・紛失時や不特定多数での利用時のWebアクセスデータの流出を防ぎます。