Digital Arts News Watch
2015/04/07
コンプライアンス・内部統制
m-FILTER
「メールが原因のコンプライアンス違反」をすばやく見つけるには?(前編)
メール文化がセクハラ・パワハラ横行の温床に?
職場での精神的な嫌がらせ、いわゆるセクハラやパワハラなどが社会問題化しています。セクハラやパワハラは言うまでもなく、企業倫理の上からも、そして社会通念上からも、決して看過されるべきものではありません。あらゆる企業は、もし自社内でセクハラやパワハラを見つけた場合は、速やかに適切な対応を取るとともに、その発生を事前に予防する措置を講じる社会的責務を負っています。
今、世間がこれだけセクハラやパワハラに対して厳しい目を向けている中、社内のセクハラ・パワハラがもし発覚すれば、相当厳しい社会的制裁を受けることになるでしょう。企業イメージの失墜、ブランド力の低下、ひいては売上げや利益の大幅減をなど覚悟する必要があります。こうした事態を回避するために、近年ではセクハラやパワハラに関する社内規定を設けたり、従業員に対するコンプライアンス教育に積極的に取り組む企業が増えてきました。
しかし、こうした対策にいくら熱心に取り組んだところで、現に今起こっている、もしくは起こりそうになっているセクハラやパワハラを察知できなければ、自社の現状を正しく把握し、それを基に実効的な対策を立てるのは難しいでしょう。当たり前のことですが、セクハラやパワハラは隠れてこっそり行われるので、ちょっとやそっとのことでは発覚しにくいのです。特に、本人同士の間で完全に閉じたやりとりを可能にするメールを使ったセクハラやパワハラは、第三者の目になかなか触れる機会がありません。
例えば、他の従業員の面前で堂々と部下を罵倒したり、女性従業員をしつこく誘えば、誰の目にもセクハラ・パワハラ行為は明らかです。しかし、部下を罵倒する言葉を書き連ねたメールや、女性従業員をしつこく誘うメールが送りつけられても、それを受け取った本人が内容を開示しない限り、パワハラ・セクハラ行為はいつまでたっても発覚しません。こうしたメールのやりとりを放置しておくことが、コンプライアンス上、好ましくないのは言うまでもありません。
裁判や係争、監査においてもメールがリスクに?
メールがコンプライアンス上のリスクになり得るケースは、何もセクハラやパワハラに限ったことではありません。近年では、メールが法令上の重要な証跡として扱われることが多くなり、実際に裁判でも証拠資料として提出されることが増えてきました。
例えば企業同士の係争においては、社内外でやりとりされたメールの内容が裁判で取り上げられるのが一般的になってきました。メールは極めて手軽に社内外と情報のやりとりができる便利なツールですが、手軽であるが故に、感情にまかせて慎重さを欠いた内容をついつい相手に送りつけてしまう危険性もはらんでいます。トラブルを抱えた取引相手とのやり取りで、つい感情的に書き殴ってしまったメールの内容が、後々になって裁判で自社に不利な証拠として取り上げられる可能性もゼロではありません。
逆に、メールの内容が係争において、自社に有利に働くこともあります。自社の言い分を明らかに証明できるメールが存在し、その内容を裁判で開示できれば、有利な展開に持ち込むことができます。しかし、もしそのメールが既に廃棄されており、手許に残っていなかったとしたら、どうでしょうか? せっかく係争を有利に運べるチャンスをフイにするだけでなく、最悪のケースでは不当な損害賠償などを引き受ける羽目になることだって考えられます。
こうしたリスクへの対応は、主に欧米企業が率先して取り組みを進めてきましたが、日本においてもさまざまな法令がメールを一定期間保存することを企業に求めており、監査において過去のメールを証跡として提出しなくてはいけないケースも実際にあります。
単に、一定期間を過ぎたメールを自動的にメールボックスから削除するような運用では、こうした要請に応えられないのは明らかです。かといって、単にメールボックスの容量を増やして過去メールを大量に溜め込んだり、あるいは頻繁にメールボックスのバックアップを取っていればいいのかというと、そうもいきません。先ほどのセクハラ・パワハラメールのケースでもそうですが、いざというときには過去メールの中から問題のメールをピンポイントで素早く探し出す必要があります。そのためには、大量の過去メールの中から特定のメールを素早く、的確に検索するための特別な仕組みが不可欠です。
こうした要件を実現するには、メールのコンプライアンス対策に特化したITの仕組みがどうしても必要になります。では、具体的にどのようなシステムやソフトウェアが適しているのでしょうか? この続きは、後編で詳しく紹介していくことにしましょう。
<「m-FILTER」製品担当:瀬川>
メールセキュリティには「m-FILTER」をおすすめします。
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