Digital Arts News Watch
止まらない「メルマガの配信ミスによるメールアドレス流出事故」
東京都港湾局臨海開発部は2016年4月21日、メールマガジンの登録者443人分のメールアドレスを流出させたことを発表しました。報道発表用の資料によれば、この流出事故は、「担当者がメールマガジンを配信する際、Bcc欄に入力するべきメールアドレスを、誤ってTo欄やCc欄に入力した」という単純なミスで引き起こされたものでした。
メールマガジンの配信に関する事故は、決して珍しくはありません。皆さんも様々なメールマガジンから、表記ミスや重複配信などのお詫びのメールを受け取ってきたことと思います。とはいえ多くの企業では、メールマガジン発行用の配信システムを利用していますので、「メールアドレスを誤入力するなんて、いまどき珍しいのでは?」と思われた方もいるでしょう。しかし実際には、このような配信事故は頻繁に起きています。
たとえば今年に公表されただけでも、大阪府、福岡県、愛知県、和歌山県、茨城県などの公共団体や特別民間法人、イベント企画企業や商業ビル、音楽配信サイト、電子楽器製造販売企業等が、メールマガジン等の発行時にBcc指定をToやCcに指定するミスで数十件~数千件のメールアドレスを流出しました。中には東証一部のグローバル企業による事故も含まれています。
これらの事故の背景には、注意深く行動すればBccで配信しても大丈夫だという過信があったのかもしれません。あるいは配信前のチェック体制が整っていたにもかかわらず、多忙によりプロセスを省略したのかもしれません。しかし情報を漏洩したあとで、「今回は悪い条件が重なった、通常では起こらないことだ」と主張しても後の祭りです。
昨年、デジタルアーツが企業を対象に実施したメール誤送信に関する実態調査でも、64.6%の従業員が「誤送信を経験している」と回答しました。その内容の16.7%は「Bcc指定をToやCcに指定するミス」でした。つまり今回のような配信事故は、簡単に起こりえるのです。
メールの誤送信は、インターネットが普及しはじめた頃から見られてきた典型的なミスだと言えます。一度も経験したことがない、という人はあまりいないでしょう。「技術で防げる単純なミスは、技術で防ごう」という発想に、そろそろ切り替えるべきではないでしょうか。
<記事提供元:株式会社イード>

メール誤送信対策には「m-FILTER MailAdviser」「m-FILTER」をおすすめします。
最近の記事
- 2023/10/02「i-フィルター」年齢に合わせたフィルタリング設定のご案内
- 2021/03/18大手3社のオンライン専用プランで、フィルタリングはどうなる?
- 2021/02/16i-フィルター担当者によるスマホ利用の「家庭ルール」ご紹介