Digital Arts News Watch
2016/06/22
i-フィルター
「スマホでかんたんにモノの売り買いができるようになったけど…」~フリマアプリにひそむリスク~
いまや、ほとんどの買い物や旅先の宿泊予約までもがスマホのアプリのみで済ませられる便利な世の中になりつつあります。続々とリリースされるアプリの種類はとどまるところを知りません。
近年、人気アプリの一つに“フリマアプリ”というものが出てきました。
これは、消費者の「いらないモノを売りたい」「欲しいモノがあるけど普通のお店で買うと高い」というニーズを、個人間の売買で、しかもアプリ内だけで出品(販売)/購入も可能にした、いわば「スマホ版フリーマーケット(フリマ)」のアプリです。
フリマアプリでトラブル?!個人間取引という落とし穴
正しく利用すれば非常に便利なアプリなのですが、その反面、「かんたんにモノの売り買いができてしまうこと」によるリスクがあります。一例として以下のトラブルがあげられます。
- 【買い手側】
- ・送られてきた商品が取引前に見たページのものと違う(例:傷がついていた、偽物だった)
- ・問い合わせをしようにも売り主の情報がわからないので何もできない
- 【売り手側】
- ・買い手側が「納得しない」として、いつまでも値付けした額が振り込まれない
いずれも個人間トラブルとして、アプリの運営側の多くは取引をしている個人間で解決して欲しいとしているため、第三者の介入が難しくトラブルの解決が困難な実情もあります。
また、インターネットオークションなどの『値付けから取引までが非常に手間で使いづらい』点が、フリマアプリでは軽減されたり取り払われたことで、売買を行うことに対する心理的な敷居が下がり、若年層をはじめとした「かんたんにモノの売り買いをしたい」と思っていた“ネット取引に不慣れな利用者”の急増によって、トラブルも増加していると見られます。
つまり、フリマアプリには『売買の自由度が高くて使いやすい』という反面、『取引には自己責任に委ねられる部分が大きく、運営側には“トラブルの予防”や“トラブルが生じた際の解決方法”などの手段がない』というリスクが潜んでいます。このようなリスクへの理解や把握が足りないことでトラブルに巻き込まれる可能性が非常に高いのです。
個人間取引で生じるトラブル、未成年者で対処できる?
フリマアプリの利用規約を比較してみると、年齢制限についてはアプリ運営会社ごとに差があり、親の同意を得ることのみでアプリを利用できるものが数多くあります。未成年者であっても『親の同意を得ている』とさえすれば、個人で売買を開始できるのです。
たとえば、お子さまが「フリマアプリで売り買いできると、お小遣いのやりくりが楽になるし便利だなぁ~」という軽い気持ちでアプリを利用したとします。
その際に以下の様なトラブルに巻き込まれたら、対処することはできるでしょうか?
- ●間違ってスマホを操作したことで、高額な物を買ってしまってたけど、返品ができない!
- ●傷物を買わされたため返品を依頼したら、売主側から脅された。
運営側に相談したが「対応はできない」と言われた!
実際にトラブルが起こってから解決方法を考えることは、非常にエネルギーが必要となります。未成年者ならなおさら、リスクに対し事前に十分な対策をとれない可能性が高いのです。ましてや、保護者の目の届かないスマホ内でのトラブルになるため、あらかじめ防止することは容易ではありません。
このようなリスクを回避するためには、お子さまがアプリを利用する前に、「なぜ危ないのか?」「何が危ないのか?」という知識を身につけることが必要ではないでしょうか。
フィルタリングの利用で、トラブルに対処できる知識を身につけましょう
では、どうやって知識を身につけるのか?
手はじめに「フィルタリングを利用する」というのも、かんたんな手段の一つとしてあげられます。
一般的にフィルタリング利用というと「(お子さまが)使いたいアプリが使えなくなる」というマイナスなイメージが大きいと思いますが、最近のフィルタリングは「必要なものは利用を許可」「危険なものは利用を禁止」など、お子さまの年齢やご家庭のルールに沿った細かな設定ができるものもあります。
また、トラブルに対処できる知識が十分でない未成年者には、フィルタリングを利用することでリスクを低減することができます。さらに「なぜ利用が禁止されているのか」を考えることで、リスクに対する意識が身につき、トラブルに対処できる知識を増やしていくことができます。
- ・事前に考えうる限りのリスクを低減する
- ・「利用を禁止」の結果として、「なぜそうなっているのか」を考えるきっかけに
→ トラブルに対処できる知識を増やしていく
まずは、お子さまに「なぜそうしなければならないのか」を感じてもらうこと。ひいては「ちょっと待って」という一呼吸を置いてもらうことが重要です。そのうえで、お子さまの知識量にあわせて「許可するアプリ」を増やしていくなど、フィルタリングを通じて、トラブルに巻き込まれないためのご家庭ごとのルールを親子で考えるきっかけにしていただけたらと思います。
最後になりますが、弊社のAndroid版「i-フィルター」にもアプリフィルタリング機能※がございます。わかりやすい画面で設定変更もかんたんにできますので、ぜひ一度体験してみてください。
<インターネットデータラボ:大津>
- ※「i-フィルター」のアプリフィルタリング機能は、「i-フィルター for マルチデバイス」または「i-フィルター for Android」をAndroid端末でご利用時のみの機能となっております。iOS端末には対応しておりませんので、あらかじめご了承ください。
- ※iOS端末でのアプリ制限につきましては、「フィルタリング活用講座」にてご説明しておりますので、ぜひご参照ください。
Android端末でアプリをフィルタリングするなら「i-フィルター for マルチデバイス」
- デジタルアーツでは、スマートフォンがもたらすさまざまな危険性をわかりやすく学べる「学習資料」を無償で提供しております。
どなたでも自由にご利用いただけますので、ネットリテラシー教育の授業や勉強会でご活用ください。
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