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2018/01/22   
セキュリティ全般    サイバー攻撃    i-FILTER ブラウザー&クラウド   

今さら聞けない「i-FILTER ブラウザー&クラウド」の基礎の基礎

「i-FILTER ブラウザー&クラウド」についてあらためておさらい

弊社が開発・提供するWebフィルタリング製品「i-FILTER」は、長らく国内シェアNo.1を維持するベストセラー製品として、現在では広く知られる存在となりました。その一方で弊社では、PCやスマートデバイスに直接導入して利用するエンドポイントセキュリティ製品「i-FILTER ブラウザー&クラウド」も提供しています。こちらの方はひょっとすると、あまり馴染みがない方も多いかもしれませんが、実は数多くの企業や官公庁、教育機関に導入されている人気製品で、現在も順調にユーザー数を増やしています。

この「i-FILTER ブラウザー&クラウド」には2つの異なる製品が含まれており、かつ「Windows向け」「iOS向け」「Android向け」と対象OSごとにも製品体系が分かれています。このように若干複雑な製品体系を持つため、中には「i-FILTER ブラウザー&クラウドを使って一体何ができるのか、少し分かりにくい……」というイメージを持っている方も少なくないようです。

そこで今回はあらためて、「i-FILTER ブラウザー&クラウド」という製品の中身について、簡単に整理してみたいと思います。

情報漏洩対策のための専用ブラウザー「SecureBrowser」

「SecureBrowser」

i-FILTER ブラウザー&クラウドには、「SecureBrowser」と「MultiAgent」という2つの異なる製品が含まれています。

「SecureBrowser」はその名の通り、セキュアなWebブラウジング環境を提供するために弊社が開発したWebブラウザー製品です。「SecureBrowser」を通じて行われたWebアクセスには、「i-FILTER」と同じ技術を用いたWebフィルタリング処理が適用されます。あらかじめ指定した「アクセスを禁止したいWebサイト」へのアクセスは自動的にブロックされるため、業務に関係のないサイトや、セキュリティ上危険なサイトへのアクセスを一律にシャットアウトできます。

加えて、「SecureBrowser」は強力な情報漏洩対策機能を提供します。例えば、「SecureBrowser」によるWebアクセスで行われた認証情報は、一切ブラウザー上には残りません。また、ブラウザーにダウンロードしたコンテンツの内容も、自動的に削除されます。つまり、「SecureBrowser」を通じて行われたWebアクセスの痕跡は端末上に一切残らないため、万が一端末が紛失・盗難に遭ったとしても情報漏洩の心配はありません。

  1. 「SecureBrowser」 製品情報

すべてのアプリケーションに対してWebアクセス制御を行う「MultiAgent」

「MultiAgent」

一方の「MultiAgent」は、「SecureBrowser」のようなブラウザー機能は提供しません。その代わり、端末上でプロキシのような役割を演じ、その端末内のあらゆるアプリケーションから行われたWebアクセスをとらえて、Webフィルタリングを行います。

先ほど紹介した「SecureBrowser」は、あくまでも「SecureBrowser」を通じて行われたWebアクセスのみがフィルタリングの対象でした。そのため、「SecureBrowser」以外のブラウザーや、ブラウザー機能を内蔵したアプリケーションを通じて行われたWebアクセスは、フィルタリングの対象外となります。その点「MultiAgent」なら、そのデバイス上で行われるWebアクセスすべてを対象に、一括してWebフィルタリングを適用できます。

一見すると、「SecureBrowser」より「MultiAgent」の方がお得なような印象を持たれるかもしれませんが、両者は根本的にまったく異なる機能を提供するものです。「MultiAgent」はあくまでもフィルタリング機能を提供するものであり、「SecureBrowser」のようなブラウザーとしての機能は備わっていないため、認証情報やダウンロードデータを自動的に削除するようなことはできません。

このように、それぞれで得意分野が異なるため、セキュリティ対策のニーズに応じて両者をうまく使い分けることが大事です。

  1. 「MultiAgent」 製品情報

Windows/iOS/Androidのマルチプラットフォームに対応

さらに「i-FILTER ブラウザー&クラウド」は、先に述べたように「Windows向け」「iOS向け」「Android向け」の3つのエディションがあります。つまり、それぞれのOSプラットフォームごとに、専用の「SecureBrowser」と専用の「MultiAgent」が用意されているわけです(ただし2018年1月現在、Android向けの「MultiAgent」はまだ提供されていません)。

また、異なるOS向けの製品を同時に購入・利用することも可能になっています。「i-FILTER ブラウザー&クラウド」のライセンス体系は、対象OSを問わず「1製品につき1ライセンス」というシンプルな考え方に基づいています。仮に、全部で100個のライセンスを購入したとしましょう。ユーザーは合計100個のライセンスを、どのOSのどの製品にも自由に割り振ることができます。例えば、Windows向けの「SecureBrowser」に20ライセンス、「MultiAgent」に30ライセンス、iOS向け「MultiAgent」に40ライセンス、Android向け「SecureBrowser」に10ライセンスといった具合に、100個のライセンスの内訳をユーザーが自由に選ぶことができます。

もちろん、1つの端末の中に「SecureBrowser」と「MultiAgent」を両方導入して、同時に運用することもできます。これによって、それぞれの長所をうまく組み合わせた強固なエンドポイントセキュリティ対策が実現します。特に企業ユーザーにとっては極めて有用な運用法ですが、このあたりについては次回でさらに詳しく触れることにしましょう。

  1. 「i-FILTER ブラウザー&クラウド」 製品情報

< 「i-FILTER ブラウザー&クラウド」製品担当:桑原 >

「i-FILTER ブラウザー&クラウド」の詳細は製品紹介ページをご確認ください。

クラウド型Webフィルタリングサービス i-FILTER ブラウザー&クラウド