2018年03月07日
デジタルアーツ株式会社
≪未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査≫
~携帯電話・スマートフォン所有者によるアプリやネットの利活用実態を調査~
女子高校生の68.9%が裏アカウントを所有し
67.6%がネット上の友達とのリアル化を希望
~ネットでの出会いに抵抗なく、ネット上で知り合った人による事件は他人事
子ども全体で家族とのコミュニケーション手段は「LINE」が一番多く、悩み事の相談相手は「母親」~
情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、未成年者の携帯電話・スマートフォンの最新の利活用状況について、携帯電話・スマートフォンを所持する全国の小・中・高校生男女618名、及び0歳から9歳の子どもを持つ保護者層618名、合計1,236名を対象とした、第11回目となる利用実態調査を実施しました。
- 10歳から18歳の携帯電話・スマートフォンの使用実態 ※()内は前回2017年1月調査の数字
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- 何らかの携帯電話を持つ未成年者(10歳~18歳)のスマートフォン所有率は90.8%(80.3%)。小学校高学年(10歳から12歳)74.3%(60.2%)、中学生90.3%(82.0%)、高校生98.1%(98.5%)。特に男子小学生が79.6%(59.2%)に増加。
- 全体のフィルタリング使用率は49.5%(53.9%)。購入時のフィルタリング設定の説明を受けたと回答したのは37.5%(49.0%)。
- 1日の平均使用時間は、子ども全体で3.2時間(同じ)。男子高校生4.9時間(4.8時間)、女子高校生5.6時間(6.1時間)。
- 使用頻度の高いアプリと裏アカウントの所有率
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- 使用頻度の高いアプリは「LINE」82.4%(73.9%)、「YouTube」64.1%(58.6%)、「Twitter」39.5%(35.8%)。女子高校生の中で人気が高いのは「Instagram」73.8%(50.5%)、「SNOW」58.3%(同じ)、「メルカリ」46.6%(49.5%)。
- SNS・動画アプリの撮影・投稿経験は46.6%、女子高校生は80.4%があると回答。理由は「自己満足の場」(49.4%)。
- 裏アカウントの所有率は子ども全体の39.6%、女子高校生は68.9%。理由は「誰にも知られたくない感情が言えるから」35.9%、「趣味の仲間と深く繋がれるから」35.9%。
- 周囲とのコミュニケーション手段と相談相手
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- 家族や友だちとのコミュニケーション手段は「LINE」が1番で70%を超え、ネットの友達とは「Twitter」が1番で22.3%。女子高校生は「Twitter」58.3%、「LINE」26.2%、「Instagram」24.3%の順で高い。
- 悩みの相談相手は「母親」63.6%、「友だち」41.1%、「父親」33.7%。男子高校生は「特にいない」が29.1%。
- ネット上の友達とのリアル化を希望するのは全体の50.4%(47.4%)、女子高校生は67.6%(53.3%)。
- リスクに対する考え方や情報の信頼度における意識
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- 最近のネットに関する事件で自分が当事者になりうると感じたものは、子ども全体で「特にない」が59.2%(61.5%)と最も高い。ほか「個人情報漏洩」22.0%(25.6%)、「友達・知り合いの写真・動画をネットで勝手に投稿する」15.5%(15.9%)、「アカウントを乗っ取られて悪用される」14.6%(17.8%)。ネット上で知り合った人同士で起きた事件やトラブルは他人事として捉えているようで、非常に低い結果。
- 違法行為をしないために気をつけていることは、「特にない」33.3%。高校生より親の方が、意識が低い傾向。
- 1番信頼している情報源は「テレビ局」で、子ども全体42.6%(39.3%)、親全体29.9%(28.8%)。一方、「どこも信用していない」と回答したのは、子ども全体25.7%(23.6%)、親全体22.2%(25.6%)で4人に1人の割合。
- 0歳から9歳のインターネット端末所有状況
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- 0歳から9歳の専用の端末所有率は、58.1%(55.5%)が何らかの端末を所有しており、内訳は「携帯ゲーム機」21.0%(25.0%)、「市販のタブレット端末」17.2%(12.6%)、「中古のスマートフォン」13.4%(10.4%)。
調査対象:何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ全国の10歳から18歳の男女及び全国の0歳から9歳の子どもを持つ保護者
調査期間:2018年1月31日(水)~2月4日(日)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,236サンプル(未成年者:618サンプル、保護者:618サンプル)
実施機関:株式会社マクロミル
この調査は、2011年12月から定期的に行っている「未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査」の第11弾として行われ、今回の調査結果では、10歳から18歳の何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ未成年者の中でのスマートフォン所有率は、90.8%と前回調査(2017年1月実施)の80.3%から10.5ポイント増加し、小学生の所有率が74.3%と前回より14.1ポイント増加し、低年齢化の加速が見られる結果となりました。携帯電話/スマートフォンの1日の平均使用時間は、子ども全体では3.2時間で前回と横ばいで、1番高い女子高校生は5.6時間となりました。
昨年、座間市で起きたSNSでの出会いがきっかけとなって未成年者が巻き込まれた痛ましい事件もあり、未成年者がどの程度インターネット上のリスクを意識しているのか関心が高まっています。今回の結果では、「個人情報漏洩」や「アカウントの乗っ取り」などのリスクには注意しているものの、ネット上で見知らぬ人と知り合って被害に巻き込まれることにおいては当事者になりうると考えている割合が少なく、多くの未成年者にあくまで他人事として捉えられている現状が明らかになりました。
座間市の事件後、政府も対策を強化し、「青少年インターネット環境整備法」の改正案を今年2月より施行しています。未成年者のフィルタリング利用率を高めて、犯罪・被害から守るため普及を広めることが目的ですが、現状としてフィルタリング利用率は49.5%と半数に満たないことが今回の調査で明らかになりました。
スマートフォンやタブレットの普及が年々低年齢化しているにも係わらず、使用に伴うリスクへの対策に対する意識の低さが感じられる結果となりました。まずは保護者の皆様がお子さまを取り巻く環境や対策に敏感になり、積極的に情報収集を行っていただき、お子さまとご家庭でインターネットやスマートフォンを使う際のルール作りや、どういったリスクがあって、困った時は直ぐ相談にのってあげられる環境を整えてあげることが一番大事ではないかと思います。また、スマートフォンをお子さまに買い与えることを決める際に、保護者の皆様もお子さまと同じ機種に変えていただき、お子さまを取り巻く環境を一緒になって理解することも重要ではないかと考えております。
デジタルアーツは、保護者がまずインターネット上のリスクに敏感になっていただき、インターネット接続端末側での機能制限やフィルタリングソフトを上手に活用しながら、お子さまの成長に合わせて様々なリスクから守っていただくことを願っております。
今後もデジタルアーツは、1人でも多くの方が安全なインターネットライフを過ごしていただけるように、このような調査を通じて、インターネットのリテラシーとフィルタリングの重要性を全国に訴求し続けてまいります。
【参照】調査結果の詳細をグラフ・解説入りで参照していただけます。
「第11回未成年者と保護者のスマートフォンの利活用における意識調査 」
以上
- デジタルアーツについて
- デジタルアーツは、フィルタリング技術を核に、情報セキュリティ事業を展開する企業です。製品の企画・開発・販売・サポートまでを一貫して行い、国産初のWebフィルタリングソフトを市場に出したメーカーならではの付加価値を提供しています。また、フィルタリング製品の根幹を支える国内最大級のWebフィルタリングデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力が高く評価されています。国内でトップシェアを誇るWebフィルタリングソフトとして、家庭及び個人向け「i-フィルター」・企業向け「i-FILTER」「i-FILTER ブラウザー&クラウド」を提供する他、企業向けとしてゲートウェイ型電子メールセキュリティソフト「m-FILTER」、クライアント型電子メール誤送信防止ソフト「m-FILTER MailAdviser」、セキュア・プロキシ・アプライアンス製品「D-SPA」、ファイル暗号化・追跡ソリューション「FinalCode」を提供しています。
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