2014/07/10 ネットリスク スマホ・タブレット セキュリティ全般
AndroidアプリとGoogle Play
みなさまがお使いのAndroidスマートフォン(以下スマホ)を便利に使うために重要なのが「アプリ」です。
スマホのホーム画面に「Playストア」というアイコンがあると思いますが、そのアイコンにタッチして閲覧できるアプリ販売サイトが「Google Play」です。
2011年5月、Google社は「Google Play」上のAndroidアプリが20万件を突破したと発表しました。(※1)
それから約3年が経ちましたが、現在では約125万件のアプリが存在しています。(※2)
私たちデジタルアーツでは皆さまに安心してスマホをお使いいただくため、日々多種多様なアプリを収集・登録し、アプリフィルタリングのデータベースを作成しています。
それらの中には、みなさまの生活の役に立つアプリから、余暇の時間を楽しく過ごすためのゲーム・書籍まで、有益なアプリが様々ありますが、一方で保護者がお子さまに利用させるにはふさわしくないと考えられるアプリも散見されます。
それら"ふさわしくないアプリ"と思われるものは、大きく2つに分けることができます。
- 【1】見た目ですぐに"ふさわしくない"ことがわかるアプリ
- 【2】見た目では"ふさわしくない"ことがわかりにくいアプリ
本記事では、この2つについてご紹介します。
【1】見た目ですぐに"ふさわしくない"ことがわかるアプリ
わかりやすい例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 利用者の性的興奮を煽るアプリ ⇒ 青少年に有害とされる画像や文章が含まれます
- 「出会い系」アプリ ⇒ 青少年が性犯罪に巻き込まれる事件が多発しています
- 迷惑行為を助長するアプリ(無音カメラなど)⇒ 盗撮用カメラとしてスマホを利用できてしまいます
これらはほんの一部にすぎませんが、スマホを持つお子さまの誰もが、これらのアプリを使うことが可能なのです。
当然、規約に反するようなアプリはGoogle Playから順次削除されていきます。
しかしながら、これらのアプリがアップロードされた瞬間に捕捉されて削除されるのか?というと、どうしても削除までには時間があいてしまうのが実情です。
そのため、お子さまがその気になれば、削除前のアプリを簡単にダウンロードできてしまうのです。
【2】見た目では"ふさわしくない"ことがわかりにくいアプリ
ここ1、2年の間に、セキュリティ企業各社から「無害なアプリを装った悪質な詐欺アプリが見つかった」という発表が多くみられるようになりました。
こういったアプリは、一見して明らかに「詐欺アプリだ」とわかるようなものではなく、「ウイルス対策ソフト」などを装うケースもあり、パッと見ただけでは判断が難しいのが実情です。
一方で、気を付けていれば事前に確認できるポイントも存在します。
Google Play上ではアプリケーションをダウンロードする際に、必ず「権限要求の確認画面」が表示されるようになっています。
例として、Google Play上で100万回以上ダウンロードされている、照明アプリの一つを見てみましょう。
アプリの説明文を見ると、一般的な照明機能のみの言及に留まっています。
しかし、ダウンロードの際に表示される権限要求のリストを見てみると、次のような文言が記載されています。
- ○ 端末とアプリの履歴
- 次の情報を表示することをアプリに許可します:端末でのアクティビティ、実行されているアプリ、ブラウジング履歴、ブックマーク
- ○ 端末IDと通話情報
- 電話番号、端末ID、通話中かどうか、通話相手の電話番号を特定することをアプリに許可します
本アプリがどういった用途を目的にこれらの権限を要求しているのか…それは開発者でない限り知り得ることはできません。とはいえ、利用者はご自身の端末にこのアプリをインストールすることで、
- ○ 自身のインターネットの閲覧履歴を、開発者が確認できるようにする
- ○ 利用者の端末の電話番号のみならず、通話をした相手の電話番号を、開発者が確認できるようにする
これらの権限を、自ら開発者に渡していることに他ならないわけです。
明日からご自身だけでなくご友人までにも、業者から勧誘の電話がかかってくるかもしれません。
このアプリがごく普通の照明アプリなのだとしたら、本当にこれらの権限は必要なのでしょうか。
こういったアプリの使用を避けることで、少なくとも詐欺アプリの被害にあう確率を下げることができます。
終わりに
昨今では【2】の権限要求を偽装するアプリなども出回っており、前述の権限要求を確認するだけで"ふさわしくないアプリ"の使用を回避できる訳ではありません。(※3)
しかしながら、保護者の皆さまやお子さまが「何が安全で、何が危険なのかを知りたい」という意識を持つことこそが、ご家庭での"セキュリティ"の第一歩です。
本記事をきっかけに、「危ないものは使わないようにしよう」とご家庭での話題に繋がっていくようになれば幸いです。
- ・ダウンロード数が多い(みんなが使っている)からといって、アプリが安全とは限らないので気をつけよう
- ・ダウンロードしようとしているアプリの開発元が、信用できる企業・団体・個人であるか確認しよう
など、お子さまと話し合ってみてはいかがでしょうか。

また、弊社製品である「i-フィルター for Android」は、お子さまが【1】のようなアプリを利用することを防ぐことができるほか、【2】のようなアプリも、アプリ起動時に「こういった危険性のある権限要求がされていますが、信頼できる開発者によるアプリですか?」と警告が出るようになっており、お子さまへの注意喚起ができるようになっています。
また、保護者の皆さまが使ってもよいと認めたアプリを、個別に許可することもできます。
お子さまも保護者の皆さまも、安心してスマホをお使いいただけるように
「i-フィルター for Android」を検討されてはいかがでしょうか。
<インターネットデータラボ:田辺>
- (※1)参考サイト:Google I/O、モバイル関連は「Android®Home」など盛りだくさん(ITmedia ニュース)
- (※2)参考サイト:Android Operating System Statistics(AppBrain)
- (※3)参考サイト:パーミッションを一切要求しないAndroidアプリがデータを外部に送信する可能性(Slashdot)
「i-フィルター for Android」の詳細は製品紹介ページをご確認ください。
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