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日本人の特性に合った国産フィルタリング「i-FILTER@Cloud」、姫路市が小中高で採用
姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課
兵庫県 姫路市教育委員会
兵庫県 姫路市教育委員会
人口約53万人の姫路市は、兵庫県で第2の人口を擁する中核市です。姫路城や自然豊かな国立公園があり、歴史と文化に育まれた地域の特性を教育活動に取り入れています。約4万5000人の児童生徒が学んでおり、公立学校は105校(小学校66校、中学校32校、義務教育学校3校、特別支援学校1校、市立高校3校)。ICT教育にも積極的に取り組んでいる先進的な自治体です。

1人1アカウントを早期に実現した姫路市。本格的なクラウド活用と日常使いでICT教育をリード

姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 指導主事 坂田怜輝氏
姫路市教育委員会 総合教育センター
教育研修課 指導主事 坂田怜輝氏

「ふるさと姫路の未来をひらく人づくり」を教育理念に掲げる姫路市は、環境教育や郷土教育、国際理解教育など魅力ある教育活動に取り組んでいる自治体です。ICT環境整備については2010年から着手し、電子黒板や校務支援システム、ネットワーク環境など段階的に整備を進めています。
そして、GIGAスクール構想では昨年4月末に全児童生徒に「Google Workspace for Education」のアカウントの配布、今年2月末にChromebookを約44,000台の導入を完了するなど、1人1台時代に合わせた学習環境の整備に取り組んでいます。

そんな姫路市がICT活用において重視しているのは、授業での活用ではなく、学校生活の日常的な活用から広げていく、という方針です。姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 指導主事 坂田怜輝氏は「学校でICTを使うとなると、どうしても授業での活用に目が行きがちです。しかし姫路市では、GIGAスクールで整備した端末は“子どもたちが使うもの”という考えを大切にしています。そのため、授業での活用よりも、まずは授業外から、日常の文房具として学校生活で使ってもらうように伝えており、それが情報活用能力の育成にもつながると考えています」と語ってくれました。

姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 係長 藪上憲二氏
姫路市教育委員会 総合教育センター
教育研修課 係長 藪上憲二氏

たとえば小学校では、子どもたちが毎朝「Google Classroom」で担任からの連絡を確認したり、休み時間には、タイピングの練習やプログラミングでゲームを作ったりしています。また、中学校では朝の学習でデジタルドリルに取り組んだり、生徒会活動で情報共有や発信するなど、こうした日常的な活用こそが、授業でのICT活用に寄与すると坂田氏。「操作方法や入力スキルなど、子どもたちは端末活用スキルを授業以外の時間に身につけています。今まではこうした内容を授業の中で教えていたのですが、子どもたちが日常的に活用することで、教員が説明する時間や準備を省くことができ、授業でのスムーズな活用につながっていると考えます」(坂田氏)

一方で、教員の目が届かない授業外で子どもたちがICTを活用することへの不安も尽きません。そのため、姫路市では教員が安心・安全に使えるよう「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版(以下、i-FILTER@Cloud)を導入しました。ICT環境整備を担当した同市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 係長 藪上憲二氏は、「子どもたちが何を見ているか分からないという不安を先生方が持ってしまうと、端末を使わない方向にも進みかねません。先生方が安心して初めて、子どもたちが自由に活用できると思いますし、また当初から持ち帰り学習も視野に入れていたので、フィルタリングは必須だと考えていました」と述べています。

教員と児童生徒の安心を叶える、きめ細やかな設定は国産フィルタリングの魅力

授業ではChromebookを活用1
授業ではChromebookを活用2
授業ではChromebookを活用

2010年から小中学校のパソコン室でオンプレミス版の「i-FILTER」を導入していた姫路市。GIGAスクール構想においても「i-FILTER@Cloud」を採用した理由について藪上氏は、 「オンプレミス版から安心・安全に運用できていたので信頼感がありました。以前、別のネットワーク環境で他社製品を使っていたのですが、『i-FILTER@Cloud』は制御がしやすく、業界No.1と思っています」と評価をいただきました。

また姫路市はGIGAスクール構想で、次期学術情報ネットワーク「SINET6」を採用し、高速で低遅延のネットワーク環境を構築しましたが、藪上氏はSINETのフィルタリングは不安があったといいます。「SINET側にあるフィルタリングでは、細かい設定ができず心配がありました。『i-FILTER@Cloud』であれば、日本人の特性に合ったきめ細やかな設定ができるので安心です。YouTubeの制御も早い段階から実装されていましたし、こちらが要望をあげたことについても素早く対応いただいたこともあります。さすが国産のフィルタリングだと思いますね」(藪上氏)

ほかにも姫路市では、「i-FILTER@Cloud」で端末の利用時間を夜11時から朝6時まで制御し、児童生徒の生活リズムを守るといった細かな配慮をしています。また、登録したアプリケーションの利用を制限する「アプリケーション制御」機能を活用し、児童生徒が不必要なアプリを使用するのを防いでいます。さらに、マルウェア対策機能なども活用し、うっかり端末を感染させてしまうといったリスクを最小限にしているそうです。

「子ども見守りシステム」など、持ち帰り学習でも何かあったときに守ってくれる安心感がある

Chromebookを活用している小学生
Chromebookを活用している小学生

これまで学校生活におけるICT活用を重視してきた姫路市ですが、取り組みを進めていくうちに授業以外でも活用範囲が広がっています。GIGAスクール構想2年目の夏休みには、市内の全小中学校の小学5年生から中学3年生が持ち帰り学習を実施しました。夏休みの日記や、写真とスライドでまとめる自由研究などICTを活用した宿題に取り組んだといいます。

持ち帰り学習について、姫路市は各家庭のWi-Fi環境整備率が95%と高く、ほとんどの子どもたちは自宅でも自分の端末からインターネットにアクセスすることが可能な環境です。インターネット環境は整っている一方で、子どもたちが危険なサイトやSNSにアクセスしないか、また長時間使い続けてしまうのではないかと、教員にも保護者にも不安がありました。しかし、「i-FILTER@Cloud」では、細かくフィルタリングのルール設定ができたり、利用時間を制限できることから、姫路市は安心して夏休みの持ち帰り学習を実施することができました。坂田氏は「『i-FILTER@Cloud』を入れているおかげで、夏休み中も安心して持ち帰り学習に踏み切れましたし、またトラブルなく実施することができました。夏休みの成果を受けて、次回は冬休みに対象学年を広げて実施する予定です」と述べています。

また、「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版の特別機能として付随している、「i-FILTER子ども見守りシステム」も利用し、子どもたちが自分の端末から自殺関連サイトにアクセスしたときは、教育委員会にアラートが通知され、該当のウェブサイトをブロックするようになっています。さらに「オンプレミス版ではその性質上学校からのアクセスのみ検知できましたが、クラウド版になってからは学校以外でのアクセスも分かるようになり、対応も早くできるようになりました」と藪上氏。坂田氏も「教育委員会にアラートが来たとき、内容によっては学校に情報提供し、担任の先生に児童生徒の行動を注視していただくように伝えています。これによって、重大な事件や事故を未然に防ぐことができるのではないかと考えています」と語ってくれました。

姫路市ではICT活用が進むにつれて、現場の教員にも変化が起きているといいます。特に小学校では「子どもたちが生き生きと端末を触る様子を見て、教員に“もっとICTを使って授業をしてあげたい”という気持ちが生まれているようです」(坂田氏)といいます。「小学生も高学年になると、コンピューターやインターネットに詳しい児童もいて教員を不安にさせることもありますが、『i-FILTER@Cloud』は何かあったときに守ってくれる安心感があります」と坂田氏。教員も恐怖心を持たず、情報リテラシーを高めながら、トラブル時にはきちんと対応できるスキルを身につけることが必要だというのです。

市立高校でも「i-FILTER@Cloud」を採用、高校生が使う端末もフィルタリングは必要

姫路市には市立高校が3校あり、高校でも「i-FILTER@Cloud」をご利用いただいています。本事例の取材時点ではまだ高校の1人1台環境を実施しておらず、Chromebookが学校共用の端末として導入されているだけですが、いずれ高校生も自分の端末で学習できる環境をめざして準備を進めています。フィルタリングについても高校生だから不要といった考えではなく、「自分の端末を自由に使える高校生だからこそ、学習用端末は学校と同じ環境で使うツールだと認識してほしい」と坂田氏は語ります。

今後の取り組みについて坂田氏は、小中学校でオンラインを活用した学校間交流や、専科教員の不足が課題となっている学校に対してオンライン授業を実施するなど、新しいカタチの学習に挑戦していきたい考えです。姫路市の新たな学びを支える学習インフラのひとつとして「i-FILTER@Cloud」も引き続き貢献していきます。

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