導入事例

ご担当者様の声
「i-FILTER」の”積極的な“見守りで、ICT活用の新しい挑戦に
下仁田町教育委員会 事務局 学校教育係 係長 佐藤 敦保氏
群馬県 下仁田町教育委員会
群馬県 下仁田町教育委員会
群馬県にある下仁田町は、古くから関東と信州を結ぶ交通の要所として栄えた歴史ある町です。人口約7,000人と小さな自治体ですが、GIGAスクール構想前から魅力ある町づくりの一環として、ICT教育やプログラミング教育を進めてきました。町内に1校ずつある小学校と中学校は、県のICT活用促進プロジェクト拠点校に選定されており、群馬県のICT活用をリードする存在です。

フィルタリングで見守ることで保護者も教員も安心できる

下仁田町教育委員会 事務局 学校教育係 係長 佐藤 敦保氏
下仁田町教育委員会 事務局
学校教育係 係長
佐藤 敦保氏

「町の活性化をめざして、未来を担う下仁田の子どもたちがICTを活用し、社会で活躍できる人材になってほしい」、そんな想いのもと、2017年度から小中学校にタブレット端末を導入した下仁田町。GIGAスクール構想前から町の施策として積極的にICT教育に取り組み、コロナ禍の休校期間中は、オンライン授業や一部で持ち帰り学習を行うなど、さまざまな実践に挑戦してきました。

そんな下仁田町ですが、フィルタリングに関しては最初から重視していたわけではなく、整備もしていませんでした。これについて下仁田町教育委員会 事務局学校教育係 係長 佐藤敦保氏は「タブレット端末を授業でしか使わないのなら、フィルタリングは必要ないと考えていました。しかし、コロナ禍のオンライン授業をきっかけに、持ち帰り学習は当たり前だと考えるようになり、家庭でも安心・安全にタブレット端末を使えるよう、環境を整備する必要が出てきました」と語ってくれました。

このような経緯でフィルタリングを導入することになった下仁田町ですが、当初は「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版(以下、「i-FILTER@Cloud」)ではなく、他社製品が導入されていました。「導入当時は、とにかく持ち帰り学習をするならフィルタリングは安心・安全のために必要だと、その考えが先行していたため、フィルタリングの違いにまでは重きを置いていませんでした」と佐藤氏。

中学校での授業風景 Chromebookを活用している
中学校での授業風景 Chromebookを活用している
中学校での授業風景
Chromebookを活用している

ところがICT活用を進めていくうちに、Chromebookを使っていた中学校で生徒が意図せず、フィルタリングを外してしまう出来事が起きました。生徒たちは何か複雑な操作をしたわけではなく、簡単な操作で外れてしまったようで、これには佐藤氏も教員も驚いたようです。これを機に現場の教員から、フィルタリングを外すことが困難かつ細かく設定できるフィルタリング製品でなければ保護者も教員も安心できないという声があがり、中学校で「i-FILTER@Cloud」の導入に至ったといいます。

「Chromebookの場合、管理コンソールからある程度の制限は設けられるのですが、細かな設定ができず、各家庭に使い方を委ねる部分や子ども任せになってしまう部分があり心配に思っていました。ところが「i-FILTER@Cloud」の説明を受けて、さまざまな機能が用意されていることを知り、フィルタリングは単なる規制ではなく、子どもたちの見守りのために必要だと思うようになりました。積極的に見守ろうとしている製品だと感じましたね」と佐藤氏は語ってくれました。

「i-FILTER@Cloud」の豊富な機能で現場の教員が生徒の利用を見守れる体制を築く

下仁田町では「i-FILTER@Cloud」のさまざまな機能を活用して、安心・安全な学習環境を実現するとともに、教員が積極的なICT活用に挑戦できる環境も築いています。

なかでも同町における「i-FILTER@Cloud」の特徴的な使い方は、ログの閲覧権限を現場の教員にも与えていることです。一般的にはログの閲覧権限は教育委員会が持ち、学校側は何かトラブルが起きたときに教育委員会に連絡してログを調べてもらう、といった運用が多いのですが、先進的な下仁田町では教員がいつでも生徒のログを閲覧できるよう、管理者権限を割り振っています。

これについて佐藤氏は、「子どもたちには自由に端末を使ってもらうのが前提ですが、“投げっぱなし”にはしたくなくて、現場の教員が子どもたちの利用を見守る手段として、ログの閲覧権限を与えています」と述べています。危険なサイトにアクセスしていないか、授業中に関係のないページを見ていないか、長時間利用をしていないかなど、生徒の利用状況を現場の教員が把握し、不適切な使い方をしている生徒に対しては、“声をかけてみよう”と見守ることができるというのです。日ごろから教員がしっかりと関わっていける、こうした体制を築けることが「i-FILTER@Cloud」のメリットであり、子どもたちのリテラシー向上につなげていけるといいます。

一例として、Chromebookの使用時間などは、教育委員会よりも学校で知っておく方が生徒の見守りに活かせると佐藤氏は述べています。下仁田町では「i-FILTER@Cloud」の時間割機能で夜11時から朝6時までの端末使用を制限しつつ、5時間以上の長時間利用については生徒に警告を表示するなど細かく設定しています。
「長時間利用といっても、動画を見続けたのか、プログラミングに没頭して利用時間が長くなったのか、生徒の利用状況が分からないまま、時間だけを制限してしまうのは好ましくないと考えています。とはいえ、長時間利用は教員も保護者も心配であり、5時間以上経過した際には警告を出すようにしました。教員は必要に応じて警告が出た生徒だけを調べることができるので、生徒の利用を見守りつつ、早い段階で不適切な使い方にも対応できるような体制になっています」と佐藤氏は語ってくれました。

YouTubeやSNSの利用も、目的や必要に応じて「i-FILTER@Cloud」で細かく設定

「i-FILTER」の管理画面からSNSの閲覧のみ許可する設定画面
「i-FILTER」の管理画面から
SNSの閲覧のみ許可する設定画面

ほかにも基本的なフィルタリングに関しては、「i-FILTER@Cloud」が提供する推奨フィルターに基づいて、デジタルアーツが安全を確認したURLのみにアクセスさせる「ホワイト運用」を採用しています。「i-FILTER@Cloud」は、「小学校低学年」「小学校高学年」「中学生」と学年に合わせたフィルタリングのテンプレートを用意しており、下仁田町では「中学生」のテンプレートで運用されています。

また学校現場で利用が広がるYouTubeについても、「i-FILTER@Cloud」で臨機応変に対応しています。下仁田町は通常、YouTubeの視聴を許可していますが、持ち帰り学習の際は保護者の心配を考慮し、学習に有益な文部科学省公式チャンネルのみを視聴する形に変更しました。「i-FILTER@Cloud」だと「学習用の動画提供サイトのみ許可」といった設定が容易にできます。
夏休みの持ち帰り学習では、こうした安心・安全な環境のもと、デジタル教材を活用した宿題や、授業支援システムやGoogle Classroomを使った宿題の配信など新たな取り組みも行われました。

さらに下仁田町のICT活用で興味深いのは、SNSを全面的に禁止するのではなく、「i-FILTER@Cloud」でSNSを「閲覧のみ」に限り、生徒たちに使用を許可している点です。「SNSについては不安も多いので禁止にするケースが多いですが、『i-FILTER@Cloud』は「閲覧のみ許可する」といった細かい設定ができるので、これを活用しています。SNSとの関わりを考える良いきっかけにもなります」と佐藤氏。近年はTwitterやFacebookなどSNSにも有益な情報が流れるようになり、情報収集に活用する機会も増えています。タブレット端末を当たり前のツールとして使っていくためにも、SNSの有益な使い方について考える機会は大切で、「デジタルの世界で生徒たちが独り立ちできるようにしていきたい」と佐藤氏は語ってくれました。

小さな失敗を恐れず、教員が安心して新たな挑戦ができる環境を「i-FILTER@Cloud」で見守る

授業の様子
授業の様子

子どもたちがタブレット端末を学習用ツールとして、日常的に使うことを重視してきた下仁田町。佐藤氏によると、実際のICT活用もかなり広がっており、ほとんどの教員が毎日使っているといいます。授業はもちろん、Google Classroomを部活動の連絡に活用したり、卒業式や保護者会の講演会もオンライン配信で実施。佐藤氏は「早くからICTに取り組んできたので視察も多く、先生たちにも下仁田町に異動するならICTを使うのが当たり前だと思ってもらえています。今ではICTを使わない先生はいません」とこれまでの手応えを述べました。

今後については、簡単にウェブサイトを作成できる「Googleサイト」を活用して、中学生が自分の成果物を蓄積する学習ポートフォリオに取り組んでいきたい考えです。「生徒たちは共同編集で自分たちの意見をまとめ、素晴らしいプレゼンテーションや作品をつくるようになってきました。しかし、作りっぱなしで埋もれてしまっているので、今後は取り組んだ内容や考えたことが形に残るようGoogleサイトにまとめ、保護者や友だちなどドメイン限定で公開できればと考えています」(佐藤氏)。

このようにICTを活用して新しい実践に挑戦し続ける下仁田町。佐藤氏は「現場の先生方には失敗を恐れず、どんどん挑戦してもらいたい」とエールを送ります。また、「こうした中で「i-FILTER@Cloud」は積極的に見守れるフィルタリングとしてすごく良いなと思っています。今後もどんどん使っていきたいですね」とのこと。「i-FILTER@Cloud」も、下仁田町における新たな挑戦やこれからの利活用を守っていきます。

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