地域のITを幅広く支えるインフォファーム

インフォファームは、岐阜県内を中心とする中小企業や自治体、医療機関など様々な業種のお客さまにITソリューションを提供する企業です。自社開発製品を持ち、地域密着型できめ細やかなサポートを強みとしています。
セキュリティについて、NX事業部 ネットワークソリューション部 臼井靖幸氏は「当社としてもサイバーセキュリティ事業はこれからさらに成長していくと感じています。そのため、セキュリティ製品の企画提案・販売、設計・構築を行う会社として、まずは自社が強固なセキュリティ対策を行うことが重要だと考えます。当社はゼロトラストの考え方に基づき、入口・出口・マルウェア対策を多層的に強化し、クラウド環境にも対応した先進的な統合セキュリティ環境の構築に注力しています」と話します。
利便性と安全性を兼ね備えたメール環境を実現するために
インフォファームがデジタルアーツ製品の導入を検討したきっかけは、メールシステムのMicrosoft 365への移行です。メール環境をオンプレミスからクラウドに変更したことにより、併せてセキュリティ製品も見直しが必要になりました。
そこで、受信時のウイルスやスパムメールのリスク、PPAP運用による煩雑さ・危険性、クラウドにおける安全なアカウント管理の難しさを解消できる製品を探していました。
臼井氏は「クラウド化により、どんな端末からも自由にアクセスができてしまう環境は、非常に危険です。会社が許可した端末のみアクセスさせることで、柔軟さと安全性を両立させたいと考えました」といいます。
これらの背景から、デジタルアーツの3製品、メールセキュリティソフトの「m-FILTER@Cloud」、データ保護・ファイル転送の「f-FILTER」、シングルサインオン・ID管理の「StartIn」を利用することで、利便性と強固なセキュリティを兼ね備えたメール環境を構築しました。
今回デジタルアーツの製品を採用した理由について、臼井氏は「デジタルアーツはインターネット、メール、ファイル、認証など、幅広くセキュリティ製品を提供しているので、『m-FILTER@Cloud』のオプションという形で別製品の一部の機能を手軽に利用し、機能を拡張できる点が魅力でした。例えば、PPAP対策は『f-FILTER』で、メールの本文や添付ファイル内に含まれる危険なURLのアクセスブロックは『i-FILTER』の機能で (脅威URLオプション)実現できます。これらの全ての機能をデジタルアーツ1社で完結できる点が大きなメリットでした」と話します。
3製品の導入でメールの受信・送信・認証の全てをカバー
同社では、3製品でメールの受信・送信・認証という一連のプロセスを網羅的にカバーし、全体としてバランスの取れたセキュリティ対策を実現しました。

具体的には、「m-FILTER@Cloud」のホワイト運用®を活用し、送信元を判定することで、安全と確認されたメールのみを受信します。これにより、なりすましメールや不審なメールを自動で排除できるようになりました。さらに「f-FILTER」と連携させることで、オリジナルストレージを活用したURLダウンロード形式でのファイル送信が可能になり、脱PPAPを実現しました。「営業部門を中心に、メール送信のたびに感じていた煩雑さが軽減されました」と臼井氏は話します。
「StartIn」は、Microsoft 365とのシングルサインオン連携により、クラウド化に伴う不正アクセスのリスク対策として導入しました。全従業員のノートパソコンに証明書をインストールしているほか、一部のスマートフォン端末にも追加で証明書を発行し、従業員が利用するすべての端末から安全にMicrosoft 365へアクセスできる体制を構築しています。さらに今後は、「StartIn」の代理認証機能を活用し、オンプレミスや社内システムとのシングルサインオン連携を進めていく予定です。
これらの3製品は、メールシステムを移行するまでの非常に短い期間でもスムーズに導入することができ、大きなトラブルなく運用できているとのことです。
ゼロトラストを見据えた段階的なセキュリティ強化へ
同社では、今後さらに社内のDXに対応したセキュリティを強化していく方針です。特にシステムのクラウド化により、ゼロトラストやSASEの実現を目指していく計画です。
また、セキュリティ分野にとどまらず、地域に根ざした企業として、今後も地元を中心とする様々な業種のお客さまに対して安全で信頼性の高いIT環境を提供していきたいと話します。
今回のように、自社で導入・運用したノウハウを活用し、市場の製品を評価・検証し、お客さまに合った最適なセキュリティ環境を提案していくとのことです。
- ※本導入事例は2025年9月時点の内容です。