2005年のプレスリリース

2005年10月25日
デジタルアーツ株式会社

モバイル端末向けの個別フィルタリング方式を可能にする
技術特許が日本で成立

フィルタリングソフトメーカーのデジタルアーツ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下デジタルアーツ、証券コード2326)は、携帯電話やカーナビ、ゲーム機などのモバイル端末※1におけるインターネット接続用のフィルタリング方式について、日本国での特許が認められました。[登録番号:第3653242号]

この特許技術により、モバイル端末を使ったインターネット接続で、ユーザーの個別ニーズに合わせたモバイル・フィルタリング・サービスが実現可能になりました。

モバイル端末では、これまでのPC用のフィルタリングソフトの技術ではユーザーの個別ニーズに応じたフィルタリングを行えませんでした。その原因は、モバイル端末側のアプリケーション処理能力やデータ容量の制約にあります(参考資料:別紙図1)。また、プロバイダ等のサーバー側にフィルタリング機能を持たせた場合には、個別処理を行うとサーバー側に負荷がかかるため実用に適さないものでした※2。

デジタルアーツの特許技術は、この課題を並列処理技術によって解決しました。モバイル端末からWebサイトにアクセスを行う際、同時にデジタルアーツの提供するフィルタリングサーバーにURL情報を送信し、ユーザー設定に基づいたフィルタリングを行います。このフィルタリングの結果がモバイル端末に送り返され、モバイル端末上のアプリケーションで認証が行われることでユーザー設定に応じたフィルタリングを実現します。この方式により、モバイル端末側に重いアプリケーションやフィルタリングのためのURLデータ情報を搭載する必要がなくなります。また、並列処理を行うため、モバイル端末用サーバー側(プロバイダ等)に負荷をかけることもなくカスタマイズしたフィルタリングを実現します。

モバイル端末におけるフィルタリングの必要性

最近、インターネットの普及に伴い、インターネット上の有害な情報を基にした犯罪や迷惑行為が多発しています。その結果、企業や公共の施設ばかりでなく、一般家庭においてもフィルタリングの必要性が認識され始めています。

フィルタリングソフトは、インターネット接続をする際に、年齢や閲覧環境のニーズに応じて閲覧の可否を設定できるソフトウェアです。インターネット上に悪質な情報が氾濫している今日、ユーザーにとっては欠かせない手段となっています。

開発背景

インターネット上の情報の便利さから、携帯電話やカーナビ、ゲーム機のようなモバイル端末でのインターネット接続が普及しつつあります※3。今後、PC向けに作られたWebサイトをそのまま閲覧できるWebブラウザの普及が進めば、モバイル端末でのインターネット接続も、オフィスや自宅のPCに近い状態で閲覧できるようになります。そうなった場合、若年層への普及が特に進んでいる携帯電話やゲーム機のようなモバイル端末には、フィルタリング機能の設定が必要となるでしょう。本特許は、こうしたニーズに対応するためのものです。

いま携帯電話に採用されているフィルタリング技術は、例えば携帯電話のサービスが同じ場合、大人から子どもまで一律のフィルタリングレベルに設定されています。つまり、ビジネスユーザーのためのフィルタリング設定レベルと、小学生を対象としたフィルタリング設定レベルが同じになってしまいます。これは、閲覧したいURLとユーザー情報を結び付けてフィルタリングしていないことに起因しています。

とはいえ、既に家庭向けPCのフィルタリングは、家族の年齢やニーズに応じて、ユーザーがレベルを設定して利用されています。この状況を踏まえれば、近い将来、モバイル端末でもユーザーのニーズに応じたフィルタリングが必要になるのは間違いありません。

今回の特許が実現するモバイル・フィルタリング・サービスの仕組み

本特許は、フィルタリング処理をモバイル端末で行わない仕組みです。しかも、ユーザーがフィルタリング機能を個別に設定できるので、ユーザーの多様なニーズに対応できるようになりました※4。この技術によって提供されるモバイル・フィルタリング・サービスの仕組みは次の通りです(参考資料:別紙図2)。

フィルタリングを希望するユーザーによる事前設定
まず、ユーザーはモバイル端末側から年齢などユーザー条件やニーズに応じたフィルタリングの設定を行います。この設定情報は、デジタルアーツが提供するサーバーに送信されます。

ユーザーは、閲覧したいサイトにアクセスします。

閲覧しようとしているサイトの情報をインターネット上に取得しに行くと同時に、同じURL情報がデジタルアーツのフィルタリングサーバーに送られます。

デジタルアーツのフィルタリングサーバー上で、そのURLが、フィルタリング対象になっているかどうかをユーザーの設定に従って確認し、URLに対する閲覧の可否をモバイル端末側に返送します。

(3)の結果に基づいて、モバイル端末上のフィルタリングプログラムによって閲覧可能なサイトの情報がブラウザに表示されるようになります。ユーザーのニーズや条件に基づいたフィルタリングを実現します。

今後のフィルタリング市場の動向について

本特許は、顧客それぞれのフィルタリングニーズに個別対応するために、欠くことができない基本技術です。デジタルアーツでは、この新フィルタリング方式が近い将来、モバイル端末でのフィルタリングのスタンダードになると考えています。デジタルアーツは、同技術の普及に努めるばかりでなく、更なる技術開発に積極的に取り組んでまいります。

  • ※1.この場合のモバイル端末とは、携帯電話やカーナビ、ゲーム機、通信機能付家電(テレビなど)等、インターネットに接続して情報をやりとりする装置(端末)のこと。
  • ※2.2005年10月20日時点。
  • ※3.携帯電話からインターネットの情報を閲覧したり、音楽やショッピングを楽しんだり、車内でナビゲーションシステムを利用するなど、モバイル端末を利用したインターネット接続は普及しています。
  • ※4.例えばビジネスでのご利用の際は、業務上必要なフィルタリングを設定することで、経費削減や業務効率向上、Web経由の情報漏えいといった面で貢献できると考えています。また、ご家庭でご利用の際は、子ども用の携帯電話に年齢に応じたフィルタリング設定をし、パスワードを使って管理することが可能になります。

以上