2014年03月10日
デジタルアーツ株式会社

未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査
~携帯電話・スマートフォン所有者によるアプリやネットの利活用実態を調査~

小学校高学年の37.9%がスマートフォンを所有し
4人に1人がネット上の友達と会いたいと回答
~10歳から18歳の55.2%が携帯電話・スマートフォンのない生活は考えられず
 26.7%が現在、気分の落ち込みがあると回答し、5人に1人がネットを止めたくても止められず苦しい経験あり~

情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、ネット依存アドバイザーの遠藤美季氏監修の下、携帯電話・スマートフォンを所持する全国の小・中・高校生男女618名、及び未就学児から18歳の子どもを持つ保護者層624名、合計1,242名を対象とした、第5弾となる利用実態調査を実施しました。

未成年の携帯電話・スマートフォンの所有率とフィルタリング使用率、使用時間について
  • 何らかの携帯電話を持つ未成年者(10歳~18歳)のスマートフォン所有率は60.4%と半年で10%上昇。小学生(10歳~12歳)は37.9%、中学生は55.3%、高校生は87.9%で、特に女子高校生は95.1%と最も高い所有率。
  • 全体のフィルタリング使用率は30.9%で、スマートフォン所有者は32.2%、スマートフォン非所有者は29.0%。
  • 1日の使用時間では、小中学生は1時間未満、高校生になると約3割が3~6時間未満が多い。また、スマートフォン所有者は長時間に渡り使用する傾向が見られる。
インターネット接続可能な携帯端末の所有と使用実態
  • 未成年者全体の38.7%が自分専用のインターネット接続可能な携帯端末を所有。その内訳は、「ノートPC」54.0%、「携帯ゲーム機」42.3%、「携帯音楽プレーヤー」37.2%、「タブレット端末」29.7%、「契約の切れた中古のスマートフォン」5.4%。
  • 「携帯音楽プレーヤー」では音楽を聴く以外に、「インターネットをする」52.8%、「PV・動画を見る」51.7%、「ゲームをする」36.0%、「カメラ撮影する」32.6%、「LINE等のコミュニケーションアプリやサイトを使用する」24.7%。
  • 「携帯ゲーム機」ではゲームをする以外に、「インターネットをする」30.7%、「PV・動画を見る」13.9%、「カメラ撮影する」13.9%、「音楽を聴く」12.9%。
  • フィルタリング使用率は「タブレット端末」25.4%、「ノートPC」23.3%、「携帯ゲーム機」17.8%、「携帯音楽プレーヤー」14.6%。
携帯電話・スマートフォンの使用を始めてからの変化や使い過ぎ対策、注意を受けた経験
  • 未成年者全体の23.9%が「使い過ぎ」と注意を受けた経験があり、対策として気をつけていることは「歩く時はいじらない」39.1%、「自転車を運転する時はいじらない」35.3%、「人と一緒にいる時はいじらない」29.3%。
  • 未成年者全体で、「現時点で気分が落ち込むことがある」と回答したのは26.7%、「止めたくても止められず苦しい思いをしたことがある」のは21.5%。女子高校生とスマートフォン所有者は両方とも高い傾向あり。
  • 未就学児の保護者層と高校生が、他人の“ながらスマホ”の行為に寛容で、自分自身も同様の行為をする傾向あり。また、スマートフォン所有者も非所有者より寛容度が高い。
  • 親子ともに「携帯電話/スマートフォンのない生活は考えられない」と2人に1人が回答。女子高校生は70.9%、スマートフォン所有者は62.7%とやや高い。
ネット上の友達との交友関係
  • ネット上の友達とリアルで会いたい/会ったことがあると回答したのは、未成年者全体で38.5%、男子小学生で24.4%、女子小学生で25.0%、女子高校生は56.6%。
【調査概要】
調査対象:何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ全国の10歳から18歳の男女及び
     全国の未就学児から18歳の子どもを持つ保護者
調査期間:2014年2月17日(月)~2月18日(火)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,242サンプル(未成年者:618サンプル、保護者:624サンプル)
実施機関:株式会社マクロミル

今回の調査は、2011年12月から定期的に行っている「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」の第5弾として行われ、急速に普及が進むスマートフォンにおける未成年者のスマートフォン利活用実態の中でも、特にスマートフォン以外のインターネット接続端末の使用実態や、携帯電話・スマートフォンを使い始めてからの経験や心身の変化について主に調査を行いました。

今まで実施した5回の調査結果から推測するに、約2年強で未成年者のスマートフォン所有の低年齢化が著しく進んでおり、今後、この傾向はさらに高まると思われます。また、インターネットに接続可能な携帯端末である「携帯音楽プレーヤー」「携帯ゲーム機」「タブレット端末」の普及も進んでいることから、スマートフォンを持たせる前の段階で、既にお子さまが保護者の目の届かないところで無線LAN回線を使ってインターネットに接続してしまい、アプリやサイトを通じて有害な情報に接触し、悪意のある大人に騙されてしまう可能性も高くなっております。また、常に持ち歩ける利便性が災いして、使い過ぎで心身に影響をきたし、学習や日常生活に支障が生じる可能性も否定できません。これは、未成年者に限らず、大人にも該当すると考えております。

デジタルアーツでは、この定期的に行う調査結果を通じて、できるだけ早いタイミングで未成年者が置かれている最新状況をお伝えして注意喚起を行うだけでなく、インターネットに接続できる端末に触れ始める低年齢層から基本的なネットリテラシーを教え始めることが重要であると考え、未就学児の保護者層に対し、フィルタリングをどうしたら上手に活用できるかの啓発活動にも力を入れていく予定です。今後も、一人でも多くの方が安全なインターネットライフを過ごしていただけるように、インターネットのリテラシーとフィルタリングの重要性を保護者層だけでなく未成年者にも訴求し続けてまいります。

今回の調査結果について

ネット依存アドバイザー 遠藤美季氏

最近では、保護者がお子さまの安心・安全のためにスマートフォンを持たせるケースが増えてきているように思います。連絡手段の端末としては非常に有効だと思いますが、何でもできてしまう便利なスマートフォンの普及が加速し始めてから、パソコンが主流だった以前と比較し、保護者やお子さまご自身からのインターネットやスマートフォンに嵌ってしまう依存症状で困っていると言う相談件数が増加しています。

保護者からの主な相談内容は、お子さまがネットやアプリを通じて他人とのコミュニケーションやゲームに嵌ってしまい、長時間の使用から寝不足や遅刻、酷いケースでは不登校や家庭内暴力に繋がってしまうケースです。また、お子さまからの相談内容は、友達とのSNSでのやり取りに振り回されてしまい、自分でも止めたいのだが止められず、途方に暮れて相談にくるケースが増えています。また、最近では公共の場やプライベートな空間において、大人も子どもも“ながらスマホ”を見かける割合が非常に増えてきております。

今回のデジタルアーツの調査においても、お子さまの方がインターネットに接続できる端末を使いこなしている一方で、携帯電話/スマートフォンの使用時間の長さに比例して、気分の落ち込みや止めたくても止められずに苦しい思いをした経験率が上昇していることがわかり、常に触っていないと落ち着かない、不安になる、そんな気持ちを感じ始めたら、できるだけ周囲の協力を得ながらスマートフォンと一定の距離を置けるように、フィルタリングの活用や、他に集中できることを作るなどの対策が有効です。また、改善しないようでしたら、専門の医療機関の受診をお薦めしています。今回の調査報告を通じて、お子さまだけでなく、保護者ご自身のスマートフォンの利用について見直すきっかけとなることを期待しております。

【参照】調査結果の詳細をグラフ・解説入りで参照していただけます。

 「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」

以上

デジタルアーツについて
デジタルアーツは、フィルタリング技術を核に、情報セキュリティ事業を展開する企業です。製品の企画・開発・販売・サポートまでを一貫して行い、国産初のWebフィルタリングソフトを市場に出したメーカーならではの付加価値を提供しています。また、フィルタリング製品の根幹を支える国内最大級のWebフィルタリングデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力が高く評価されています。国内でトップシェアを誇るWebフィルタリングソフトとして、家庭および個人向け「i-フィルター」・企業向け「i-FILTER」「i-FILTER ブラウザー&クラウド」を提供する他、企業向けとして電子メールフィルタリングソフト「m-FILTER」、電子メール誤送信防止ソリューション「m-FILTER MailAdviser」、セキュア・プロキシ・アプライアンス製品「D-SPA」、ファイルセキュリティソリューション「FinalCode」を提供しています。
  • ※ デジタルアーツ/DIGITAL ARTS、ZBRAIN、アイフィルター/i-フィルター/i-FILTER、m-FILTER、D-SPA、FinalCodeは、デジタルアーツ株式会社の登録商標です。
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