2016年02月22日
デジタルアーツ株式会社

未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査
~携帯電話・スマートフォン所有者によるアプリやネットの利活用実態を調査~

インターネット上でのお小遣い稼ぎは
男子高校生79.6%、女子高校生68.9%が経験あり
毎月の平均収入は10,000円未満が86.8%と回答
~インターネット上の友達との連絡頻度は、ほぼ毎日が47.6%
リアルな出会いを子ども全体の49.4%、女子高校生68.5%が希望~

情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、未成年者の携帯電話・スマートフォンの最新の利活用状況におけるデジタルリテラシーと家庭環境との関連性について、慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 渡辺 真由子様監修の下、携帯電話・スマートフォンを所持する全国の小・中・高校生男女618名、及び0歳から9歳の子どもを持つ保護者層595名、合計1,213名を対象とした、第9弾となる利用実態調査を実施しました。

10歳から18歳の携帯電話・スマートフォンの使用実態 ※()内は前回2015年6月調査の数字
  • 何らかの携帯電話を持つ未成年者(10歳~18歳)のスマートフォン所有率は70.6%(67.3%)。小学校高学年(10歳から12歳)37.9%(40.8%)、中学生76.2%(62.1%)、高校生97.6%(99.0%)。特に女子中学生が81.9%(69.9%)に増加。
  • 全体のフィルタリング使用率は52.3%(48.2%)。男子小学生が52.2%(40.5%)、男子中学生が58.7%(49.5%)と高い。
  • 1日の平均使用時間では、子ども全体で3.0時間(2.5時間)。男子高校生4.8時間、女子高校生5.9時間。
  • 使用頻度の高いアプリは「LINE」66.3%(61.7%)、「YouTube」53.4%(39.6%)、「ゲーム」40.9%(35.4%)。写真共有アプリ「写真袋」は8.6%で、特に高校生が14.6%と高い。
周囲とのコミュニケーションの変化と実態
  • 携帯電話・スマートフォン購入後のコミュニケーションについて、8.9%が家族とのコミュニケーションが減り、19.9%が友達とは増え、25.6%がネット上の友達とは増えたと回答。女子高校生は49.5%が増えたと回答。
  • ネット上の友達とのコミュニケーション頻度は、「ほぼ毎日」が最も多く47.6%、特に女子中学生63.6%と「ほぼ毎日」連絡を取る人が多い。
  • ネット上の友達とのリアル化を希望するのは全体の49.4%、女子高校生は68.5%。
  • ネット上のリスクについて話す機会と頻度は、学校では69.6%が経験あり、家庭では75.9%が経験あると回答。
ネット上でのお小遣い稼ぎの実態と利用料の負担感
  • ネット上での小遣い稼ぎの経験は、子ども全体の30.7%、男子高校生は79.6%、女子高校生は68.9%がありと回答。
  • 小遣い稼ぎを始めた理由は、「追加で遊ぶお金が欲しいから」47.4%、「自分の好きな時間・ペースで稼げるから」33.2%、「自分で稼がないといけないから」30.5%。
  • 稼ぎ方は「ポイント交換」76.8%、「中古品の販売」12.6%、「写真・動画の投稿で再生・閲覧数で」8.9%で、毎月平均収入は10,000円未満が86.8%と回答。
  • 月々の利用料を負担に感じているのは30.1%で、非負担が25.4%、「自分で払っていないので、負担になっているかわからない」44.5%。また、全体の17.3%が「5,000円~10,000円を負担」と回答。
0歳から9歳のインターネット端末所有状況と使わせた理由
  • 0歳から9歳の専用の端末所有率は、55.5%が何らかの端末を所有しており、内訳は「携帯ゲーム機」27.6%、「子ども用携帯電話」15.3%、「市販のタブレット端末」11.9%。
  • 使わせ始めた理由は、「子どもにせがまれたから」38.7%、「子どもに知育系コンテンツをさせたかったから」27.7%、「子どもと一緒に遊ぶため」24.7%。
【調査概要】
調査対象:何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ全国の10歳から18歳の男女及び全国の0歳から9歳の子どもを持つ保護者
調査期間:2016年1月8日(金)~1月14日(木)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,213サンプル(未成年者:618サンプル、保護者:595サンプル)
実施機関:株式会社マクロミル

この調査は、2011年12月から定期的に行っている「未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査」の第9弾として行われ、今回の調査結果では、10歳から18歳の何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ未成年者の中でのスマートフォン所有率は、70.6%と前回調査(2015年6月実施)の67.3%から3.3ポイント増加し、中学生の所有率の増加が寄与しました。携帯電話/スマートフォンの1日の平均使用時間は、子ども全体では3.0時間で前回調査から0.5時間増加し、女子高校生は5.9時間となりました。

また、インターネット上の友達づくりのハードルが下がっているのか、連絡頻度が「ほぼ毎日」と回答した割合が47.6%に、「リアルに会いたい・会ったことがある」と回答したのは、女子高校生が68.5%と高い数値が出ています。インターネットで知り合うことはきっかけに過ぎませんが、悪意ある大人に騙され、2次被害、3次被害に発展しないためにも、インターネット社会だからこそ注意すべき点を小学生から教育する必要があり、特に女子は性被害に巻き込まれやすいため、自分の写真や動画を安易に公開しないように学校や地域が主体となって早い段階からリスクと対策について教育する必要性を感じます。

そして、子どもたちがインターネット社会で触れてしまうあらゆる情報についてどう対応すべきか、情報モラル教育の内容を今一度見直していただき、端末側での機能制限やフィルタリングソフトを子どもの成長に合わせて活用しながら、学校・教育機関とご家庭において、幼少期から子どもたち自身が判断できる力を身につけるための情報モラル・メディア教育を普及させていただきたいと思っております。デジタルアーツは、今後も、一人でも多くの方が安全なインターネットライフを過ごしていただけるように、このような調査を通じて、インターネットのリテラシーとフィルタリングの重要性を全国に訴求し続けてまいります。

メディアジャーナリスト 慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 渡辺 真由子氏

この調査は、2011年12月から定期的に行っている「未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査」の第9弾として行われ、今回の調査結果では、10歳から18歳の何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ未成年者の中でのスマートフォン所有率は、70.6%と前回調査(2015年6月実施)の67.3%から3.3ポイント増加し、中学生の所有率の増加が寄与しました。携帯電話/スマートフォンの1日の平均使用時間は、子ども全体では3.0時間で前回調査から0.5時間増加し、女子高校生は5.9時間となりました。

調査の中で携帯電話・スマートフォンの長時間利用の傾向が出ていましたが、その背景には、保護観察者である親が経済的に家族を支えるために不在になりがちな現実、その寂しさを埋めるために子ども達が心のよりどころをインターネットの中に求めて、その結果、長時間利用になってしまうのは致しかたないのかも知れません。

これから益々、インターネットに接続できる端末の普及が進み、低年齢層への普及も急速に進むことでしょう。こうした現状の中、社会は今のメディアリテラシー教育のままで本当に良いのか、考える時期に来ていると思っています。特に、メディアと性の問題は複雑に絡んでいますが、これを踏まえた新たな教育も大人が思っている以上に早い段階から必要です。スマートフォン活用のルールづくりやシステム面を活用した制限だけに頼らず、インターネットの中で起きている様々な事象をよく理解した上で、家庭だけでなく、学校、地域で一歩踏み込んだ性とメディアの問題も検討していただきたいと思っています。そうすることで、デジタル援助交際に足を踏み入れてしまう子、リベンジポルノ被害に遭う子を少しでも減らすことができれば、彼らの未来を救うことができると考えております。

近い将来、新しい端末、新しいアプリの登場で、これからのコミュニケーション方法や情報収集さえも大きく変わってしまうかも知れません。IoTの社会が近づく今、日本のメディアリテラシー教育も少し先を見据えた内容を取り入れつつ、子どもたちがインターネットを使う時に、してはいけないことが判断できる力を早い段階から身につけられる取組が進むことを期待しております。

【参照】調査結果の詳細をグラフ・解説入りで参照していただけます。
「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」

以上

デジタルアーツについて
デジタルアーツは、フィルタリング技術を核に、情報セキュリティ事業を展開する企業です。製品の企画・開発・販売・サポートまでを一貫して行い、国産初のWebフィルタリングソフトを市場に出したメーカーならではの付加価値を提供しています。また、フィルタリング製品の根幹を支える国内最大級のWebフィルタリングデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力が高く評価されています。国内でトップシェアを誇るWebフィルタリングソフトとして、家庭および個人向け「i-フィルター」・企業向け「i-FILTER」「i-FILTER ブラウザー&クラウド」を提供する他、企業向けとしてメールセキュリティソフト「m-FILTER」、メール誤送信防止ソリューション「m-FILTER MailAdviser」、セキュア・プロキシ・アプライアンス製品「D-SPA」、ファイル暗号化・追跡ソリューション「FinalCode」を提供しています。
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  • ※ デジタルアーツ/DIGITAL ARTS、ZBRAIN、アイフィルター/i-フィルター/i-FILTER/i-FILTER EndPoint Controller、m-FILTER/m-FILTER MailFilter/m-FILTER Archive/m-FILTER Anti-Spam/m-FILTER File Scan、D-SPA はデジタルアーツ株式会社の登録商標です。
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