トップメッセージ

株主・投資家の皆さま
当社グループは、国産のセキュリティソフトウェアメーカーとして、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」という企業理念を掲げ、成長し続けております。
現在、日本を含め世界中でランサムウェア攻撃や不正アクセス、フィッシング詐欺等、巧妙化・多様化するサイバー攻撃による情報漏洩インシデントが多発していることから、企業・公共機関・家庭においてセキュリティ意識の高まりが加速し、セキュリティ対策製品に対する需要が拡大しています。また、テレワークの普及や、昨今の急速なAIの利用拡大に伴い、セキュリティ担当者が直面する脅威も高度化し、セキュリティ運用業務の負荷が課題となっています。これらのニーズに対応すべく、当社は高い優位性を持つ「ホワイト運用」に加え、最新のセキュリティ機能を備えた「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5を提供しています。また、クラウド環境でも安全にWebとメールを利用できるクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」、「m-FILTER@Cloud」も展開しています。これらの製品は多くのお客様から高い評価を頂いており、2025年3月末時点においてユーザー数は1,365万ライセンス(2024年4月より103万ライセンス増)に達し、7年半前の発売開始から現在に至るまでお客様からのマルウェア感染などの被害報告はゼロとなっております。
さて、昨年5月に中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を発表いたしましたが、初年度である2025年3月期は案件獲得が計画以上に好調に進み、順調に計画を進捗させることができました。
企業向け市場においては、クラウド、オンプレミスの両環境に対応した製品戦略の展開に加え、主力製品に付加価値を与える新製品・オプション製品の提供によるクロスセル・アップセル戦略が好調に推移した結果、堅調な成長を継続できています。
また、公共向け市場では、「i-FILTER」の競争優位性を活かして「GIGAスクール構想 第2期」案件において受注シェアを大幅に拡大することができたことに加え、継続的に需要のある「自治体セキュリティ強靭化」案件や「次世代校務DX」案件も順調に獲得できたことで、契約高を大きく成長させることができました。
今期である2026年3月期は当該中期経営計画の2年目となりますが、引き続き「セキュリティ事業の成長」、「公共市場シェア拡大」、「新施策実行のための人材投資」の3つの重点領域を掲げて取り組みを進め、当該計画で目標とする売上高・営業利益の拡大と営業利益率の更なる向上を実現していく所存です。特に「公共市場シェア拡大」においては、5年間の「GIGAスクール構想 第2期」案件において、その過半数の案件が今期に生じる見込みですので、その機会を確実に捉えて受注シェア拡大を目指してまいります。
最後になりますが、皆様のおかげをもちまして当社グループは本年度、おかげさまで創立30周年を迎えることができました。多くのステークホルダーの皆様に厚く御礼申し上げます。
インターネットが他の重要インフラストラクチャーのように安心して安全にご利用できる環境の実現を目指し、これからも既存事業の更なる強化と新製品の提供を通じて、社会課題の解決に向け邁進してまいります。