2022年04月14日
デジタルアーツ株式会社

【セミナーレポート公開】兵庫県立大学の竹内和雄准教授が登壇
~GIGAスクール構想でのネットいじめ対策にどう向き合う?~

情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、2022年3月10日に実施した「児童生徒を守る!ネットいじめ対策とフィルタリング活用方法 【兵庫県立大学 竹内和雄准教授 登壇】」のセミナーレポートを公開します。

昨今話題になっているネットいじめですが、GIGAスクール構想で児童生徒に配布したタブレット端末がネットいじめに使われているケースがあり、学校側の対策が急務となっています。本セミナーでは元教員で、児童生徒のネット事情に詳しい兵庫県立大学 竹内和雄准教授をゲストスピーカーとしてお招きし、学校で起きているネットいじめの現状と対策についてお話しいただきました。

子どもを取り巻く環境は大きく変化、 2歳児の過半数は既にインターネットを利用している

内閣府の調査によると、インターネットの利用率は0歳で11.6%、1歳は33.7%、2歳で62.6%と、2歳の時点で過半数がネットを利用していることがわかりました※1。昔、子どもに見せていたのはテレビでしたが、それがスマホに変わっています。

ネット利用の低年齢化と、GIGAスクール構想が始まったという意味でも、2021年は子どものネット利用における歴史的転換期ともいえます。

また、1990年代半ばには共働き世帯が専業主婦世帯を数で抜きましたが、これは「鍵っ子」から「スマホっ子」に変わったともいえます。社会全体が変わりつつあり、子どものスマホ利用にその歪みが象徴的にでてきているとみてよいでしょう。

ネットいじめは匿名から記名へ

ネットいじめは直接的な「死ね」「消えろ」などの言葉が使われるイメージがありますが、2012年頃、子どもにスマホが普及し始めたのを境にネットいじめのあり方が急激に変わりました。

2012年以前はプロフやホムペと呼ばれるような匿名によるネットいじめが多かったのですが、2012年以降はLINEやTwitterといった記名のネットいじめに変わりました。2012年以降は、誰が書いたかわかってしまい、先生に指導されたり、周囲にいじめっ子認定されたりするリスクがあるため、ネットであからさまに攻撃することはできなくなりました。なりすましなどが可能になると、2012年以前の匿名環境ができてしまうので、あからさまな書き込みが増えてしまいます。

最近ではいじめのターゲットが次に移るペースが早くなっており、ネットによって密談が簡単になりました。いつどこで誰がどんなことを書いているかわからないため、子どもは常にインターネットのチェックが必要です。子どもにとってインターネットの利用は楽しいだけが理由ではありません。いじめの標的にならないよう、自衛のために依存してしまう場合もあります。

ネットいじめに向き合うには、大人の意識変革に加え、人間の対策、機械の対策(フィルタリング)も有効です。最近ではオンラインゲームのボイスチャットでのトラブルも多発していますが、学校現場はこういった最近の事例まで対策が追いついていません。新しい時代の対策として、産官学の協働が重要です。産官学がそれぞれ対策を講じるのではなく、産官学が一緒になって取り組んでいく必要があります。そのためには、それぞれの得意分野に責任を持つ姿勢が必要です。先生は子どもにしっかり向き合い、企業は先生が対策しやすい環境の整備をし、研究者は論点整理と協働のサポートをする、試されているのは大人です。

Webセキュリティ製品「i-FILTER」のご紹介【デジタルアーツ説明】

GIGA端末にフィルタリングを導入している教育委員会の数を調査したところ、約7割の教育委員会が有償フィルタリングを導入済み、一方でフィルタリング対策なし・無償フィルタリングを導入している教育委員会は約3割であるということがわかりました※2。フィルタリングを導入していない場合は、私的利用や不適切コンテンツの閲覧につながってしまう恐れがあります。

有償フィルタリング対策済みの教育委員会のうち、約半数がデジタルアーツのWebセキュリティ製品「i-FILTER」を導入しています※3。「i-FILTER」は、脅威となる有害サイトへのアクセスをブロックするほか、標的型攻撃対策、柔軟なフィルタリングルール設定、各種ログの収集、マルウェア感染の疑いのある端末を自動隔離、特定の単語の書き込みをブロックするなど、さまざまな機能を有しています。

「i-FILTER」のネットいじめ対策に活用できる機能として、「見守りフィルター」という機能があります。児童生徒が自殺や家出、いじめにつながる言葉などブロックしたいワードを検索・書き込みしようとすると、ブロックと同時に指定されたメールアドレスへメール通知します。

「見守りフィルター」により、いじめ被害を受けている児童生徒の早期発見と、いじめ行為の防止・いじめを行っている児童生徒の指導につなげることができます。

■詳細はセミナー動画をご覧ください

児童生徒を守る!ネットいじめ対策とフィルタリング活用方法 【兵庫県立大学 竹内和雄准教授 登壇】[2022年3月10日セミナー収録版]
(視聴には個人情報の入力が必要です。また、視聴期限は2022年9月末までとなっております)


▼「i-FILTER@Cloud」について
デジタルアーツのWebセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版は、GIGAスクール構想における1人1台端末を、教育の現場で安全にかつ円滑な学習ができるよう利用いただくために改良した学校用フィルタリングサービスです。国内導入シェアNo.1※4の「i-FILTER」におけるフィルタリングデータべースを基に、学習の現場に合わせたきめ細やかなフィルタリングルール設定が可能です。
https://www.daj.jp/es/

▼見守りフィルターについて
「i-FILTER」の見守りフィルターは、ネットいじめにつながる書き込みや危険な単語の検索をブロックし、アラート通知を行います。
https://www.daj.jp/bs/lp/mimamori/



※1 内閣府「令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」(2022年2月)https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf
※2 1741教育委員会へのヒアリング結果(2021年12月当社調べ)
※3 2021年12月当社調べ
※4 株式会社富士キメラ総研「2021 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」Webフィルタリングツール市場占有率(2020年度)(2021年9月発行)

以上

デジタルアーツについて
デジタルアーツはWebやメール、ファイルなどのセキュリティソフトウェアの提供を核に事業展開する情報セキュリティメーカーです。
1995年の創業以来、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」を企業理念とし、情報漏えい対策や標的型攻撃をはじめとするサイバー攻撃対策を実現する最先端の製品を、企業・官公庁・学校・家庭向けに提供しています。
https://www.daj.jp