導入事例

ご担当者様の声
「i-FILTER」だからできる“ホワイト運用”を活用し、
「ICT教育が当たり前になる環境を目指す」
高松市教育委員会 高松市総合教育センター ICT教育推進室 指導主事 大胡賢太郎 氏

香川県 高松市教育委員会

香川県 高松市教育委員会
四国の中枢市として発展してきた高松市。人口約41万6000人、市内には分校を含む48校の小学校と24校の中学校があります。ICTを活用してより良い街づくりをめざす「スマートシティたかまつ」を推進しており、ICT教育はその大きな柱のひとつ。「たかまつ KIDS プログラミングコンテスト」を開催するなど、プログラミング教育にも力を入れています。

子どもたちが適切な使い方を判断できるように、
最初はルールを設けて運用

高松市教育委員会 高松市総合教育センター ICT教育推進室 指導主事 大胡 賢太郎 氏
高松市教育委員会
高松市総合教育センター
ICT教育推進室 指導主事
大胡 賢太郎 氏

高松市は、「ICTを活用した新しい時代に必要な資質・能力の育成」を目指して、授業改善や児童・生徒の情報活用能力の育成などに重きを置きながらICT活用を進めています。GIGAスクール構想ではタブレット端末に加えて、各学校のインターネット回線から通信が行える「ローカルブレイクアウト」を整備するほか、デジタルドリルやクラウドベースの授業支援システムも導入するなど、充実した1人1台環境を築きました。また持ち帰り学習も想定し、セキュリティ対策として「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版(以下、「i-FILTER@Cloud」)を導入しています。

フィルタリングの導入について、「1人1台端末で活用するデジタル教材と同じくらい必要なもの」と語るのは、高松市教育委員会 高松市総合教育センター ICT教育推進室 指導主事 大胡賢太郎氏です。
「GIGAスクール構想は早急に整備が進んだため学校現場にも混乱があり、先生方に“安心して子どもたちに使わせてください”とアナウンスできることが大切だと考えました。子どもの主体性を伸ばす観点から、自由に端末を使える環境も大切だと考えていますが、GIGAスクール構想の初期段階から何でも見せてしまうことが、本当に主体性を育むことにつながるかどうかは疑問です。子どもたちが適切に判断して使えるようになるには知識と経験が必要であり、そうした学びの機会をつくるためには、端末を自由に使わせたい先生も不安に感じている先生も、双方が納得して動いてもらうことが大切です。そのために初期段階はある程度のルールが必要だと考えています。一度決めた縛りを緩めるのは簡単ですが、縛りを厳しくするのはむずかしいですからね。安全性を守り、先生方の積極的な活用を促すために、フィルタリングの導入は不可欠と考えました」(大胡氏)
また教員にとって安心・安全な環境は、GIGAスクール構想がめざす教育を実現していくためにも重要だと高松市は考えています。

「授業におけるICT活用の質を高めることも大切ですが、まずは子どもたちや先生方にタブレット端末をたくさん使ってもらい、慣れてもらう期間が大切だと考えています。たくさん触り、試行錯誤するなかで、ICTの良いところや気をつけるところを見極めることが、授業での効果的な活用につながっていくと考えています。そういう意味でも安心・安全な環境を築くことは重要です」と大胡氏は述べています。

見せたいYouTube動画だけをURL単位で登録。
学校現場のニーズに合った設定が可能

「i-FILTER@Cloud」を選択した理由として大胡氏は、ニーズに合わせた細かな設定が手軽にできる“小回りの良さ”に魅力を感じていたといいます。高松市はGIGAスクール構想前から、校務用PCと教員が教室で使う教育用PCに対してオンプレミス版の「i-FILTER」を導入していましたが、校務用と教育用の端末をグループ化してカテゴリを設定するなど、きめ細やかに運用していました。

動画は文部科学省公式を許可、それ以外はカテゴリごとに制御
動画は文部科学省公式を許可、それ以外はカテゴリごとに制御

「たとえば校務用PCはYouTubeの視聴をすべて許可していますが、教育用PCは一部の教育用動画を除き、カテゴリで制御しています。このように現場のニーズに合わせた設定が細かくできる点を重宝しており、クラウド版の『i-FILTER@Cloud』でも、その操作感は変わりませんでした」と大胡氏。教育用PCでは、水泳の授業でYouTubeにあるお手本動画を使いたいといった要望があり、授業の目的に合わせて動画を活用するシーンが増えています。現在は、GIGAスクール構想で整備したタブレット端末については動画の閲覧を禁止していますが、将来的には教育用PCと同様に学校のニーズや目的に合わせた運用を目指します。

大胡氏は「学校によってタブレット端末をどのように使うのか、ニーズやリクエストが異なるため、フィルタリングで細かく設定ができると学校の要望に応えやすい環境を構築することができます。しかも『i-FILTER@Cloud』は操作もしやすいのでメーカーのサポートに頼らず、教育委員会で対応が可能で、迅速に学校現場の声に応えられる点も大きなメリットを感じています」と語ってくれました。

ほかにも大胡氏は、将来的にフィルタリングの管理を各学校に委ねることも視野に入れているといいます。
「ICT活用が進んでいくと、各学校の情報モラル教育やデジタルシティズンシップ教育の進み具合によって、児童・生徒に見せたいものや、見せたくないものが異なってくると思います。そういう状況になっても『i-FILTER@Cloud』なら対応できるのがいいですね。ICT活用が進むというのは、学校に判断を委ねられることであり、本当の意味でICT教育が推進、浸透できているひとつの姿だと思います」(大胡氏)。

“ホワイト運用”や、きめ細かなフィルタリングで、適切な活用と安全な環境を実現

高松市では「i-FILTER@Cloud」をどのように活用しているのでしょうか。フィルタリングに関しては、安全が確認できたWebサイト以外はアクセスさせない“ホワイト運用”を活用しています。

“ホワイト運用”は、「i-FILTER」のフィルターデータベースに未登録で、接続の安全が確認できていないURLをブロックするもので、児童・生徒が危険なURLにアクセスする危険を最小限にすることができます。一般的なホワイトリスト方式では、管理者がアクセスして良いサイトを登録するなどの手間がかかるため不便な印象を持たれることが多いですが、デジタルアーツのホワイトリスト方式では、長年URLを収集してきたことにより網羅性の高いホワイトリストデータベースを提供できるため、管理者はホワイトリスト管理の負担なく容易な運用が可能です。このデジタルアーツのホワイトリスト方式をデジタルアーツでは”ホワイト運用“と呼んでいます。高松市では”ホワイト運用“を問題なく使えているといい、アクセスしたいURLが発生すれば、ブロックを解除するだけなので運用も簡単に安心・安全を確保できるとのことです。「フィルタリングは、1回でパーフェクトな設定ができるわけではありません」と大胡氏。変化する学校現場の実情に合わせて、きめ細やかに対応していくことが大事だというのです。

ホワイト運用で危険なURLへのアクセスをブロック
“ホワイト運用”で危険なURLへのアクセスをブロック

また学年に合わせて使えるフィルタリングのテンプレートも利用。これは、「小学校低学年」「小学校高学年」「中学校」「高校」と学年別に適切なフィルタリングを簡易的に設定できる機能です。高松市では現在、小学校と中学校とでは同じテンプレートを使用していますが、将来的にはニーズに合わせてテンプレートを作成したいと考えているそうです。

さらに、不適切なサイトにアクセスしたときに端末をブロックする「隔離機能」のアラートが来た際は、ログを見て児童・生徒がどのようなサイトにアクセスしたのかを確認するといいます。大胡氏は「大半のアラートは子どもの意図に反して、何かを検索しているときに引っ掛かってしまうケースがほとんどですが、なかには不適切なサイトを見に行く生徒もいます。こういう時は指導の機会と捉えて、学校に連絡することもありますね。学校でネットを見るのと、家で見るのと同じ感覚でいいのか、子どもたちと一緒に学べる機会を作っていけたらいいですよね」と語ってくれました。

「i-FILTER」で持ち帰り学習時の円滑な情報共有も視野に
ICTが当たり前になる教育をめざす

高松市ではパイロット校を中心にICT活用が広がっているようです。授業支援システムを活用した協働学習やオンライン授業など、ICTのメリットを活かした学習が増えています。さらに授業以外の活用についても、子どもたちが休み時間にプログラミングツール「Scratch」を用いて作品を作ったり、デジタルドリルに自ら取り組んだりする姿も見られるといいます。今後については、持ち帰り学習や校外学習でのタブレット端末の利用も視野に入れ、準備を進めています。

「『i-FILTER@Cloud』を導入したとき、休校措置や重要な情報を児童・生徒に速やかに伝達できる『i-FILTER Info Board』やセキュリティに関する問題を表示する『Test Board』など、便利な機能を多くご提案していただきました。そういった機能を、子どもたちを守るためにどう活用できるのか、先生方とも協力して取り組みを進めていきたいと考えています。児童・生徒が各家庭で安心してタブレットを学習に使用できるよう、環境を整えていきたいですね」(大胡氏)

“まずは慣れる”、“触る機会を増やす”ことに重きを置きながらGIGAスクール構想を進めてきた高松市。めざすは、子どもたちがICTを文具のように当たり前に活用できる環境です。子どもたちの学びにICTが溶け込むよう、「i-FILTER@Cloud」が安心・安全を守っていきます。

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